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突貫勘太

突貫勘太

PALMY DAYS

77

rup********

4.0

ネタバレプレ・コード時代の奔放さ

サミュエル・ゴールドウィンがエディ・カンターを売り出した「フーピー」(これは未見です)の好評を受けてつくられた作品。カンターを勘太と訳した邦題が面白い。 カンターは、インチキ霊媒師の助手をしているのですが、ひょんなことからパン工場の経営顧問になってしまう。それをいいことに霊媒師がカンターに工場の金を盗む片棒を担がせようとするのに対し、カンターが何とかその企みを阻止しようと頑張るというのが大まかなストーリー。 戦後にダニー・ケイが主演した「検察官閣下」(インチキ薬売りの助手が検察官に間違えられて…という物語)にちょっと話が似ている気がします。 ダニー・ケイも、もともとはゴールドウィンが第二のエディ・カンターを狙って売り出した人で、「検察官閣下」は、ゴーゴリの原作をもとにしたワーナーの作品ですけど、ゴールドウィン時代の芸風をそのまま持ち込んでいたので、何かしら通ずるところがあるのかもしれません。 カンターの歌と踊りも観どころですが、興奮すると自然に歌い出してしまう場面のほか、目玉をぐるぐる動かして両手を叩いて歌い踊るというカンターのトレードマークとなった動きが観られるきちんとしたナンバーもあります。 そして、主要キャストとして、シャーロット・グリーンウッドが工場に勤めている女性従業員の体操の先生の役で出ています。 40年代に入ってから、ベティ・グレイブルのミュージカルなどによく出演していた長身の元気溌剌おばさん。 足を真っ直ぐピンと上げて独特な踊りを見せることで有名ですが、本作でもその仕草をチラッと披露しています。プールに入る場面での足の開き方なんかはまさにグリーンウッド・スタイル! また、霊媒師の手下の一人には、まだ「暗黒街の顔役」で注目を集める前のジョージ・ラフトが扮しています。あまり特徴のない傍役でしたが…。 さらに、ヘイズ・コード厳格適用前のプレ・コード時代の作品なので、とにかく衣装の露出度が高いです。 ゴールドウィン・ガールズがパン工場の従業員に扮しているシーンでは背中が丸あきで、正面から見ると裸にエプロンみたいにも見えますし、体操のシーンでもノーブラですから、露骨にエロい(笑)。 バズビー・バークレーが振付担当で、本作ではすでにガールズたちに長い棒を持たせて放射状の円をつくったり、俯瞰撮影でカレードスコープのようにみせたりというバークレー十八番の演出を観ることができます。まだまだシンプルで、ワーナー時代のような凝った演出はないものの、原型を観る感じで楽しめます。 <ビデオ時代に入手したゴールドウィン・クラシックス・シリーズのVHSソフトで鑑賞しました>

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