鈴木清順を初めて観る。
- shinnshinn さん
- 2019年6月27日 14時48分
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- 総合評価
監督が鈴木清順で、1966年の日活モノクロ作品。僕はほとんど、この監督の事をよく知らない。脚本が新藤兼人さんなので多少の期待はしましたが、こう言う映画を観ると、動きで笑わせるドタバタ、いわゆるスラップステックな笑いは、日本人には無理なんじゃないのかという気がする(トークで笑わせるのは巧いのだが)。
景色の切り取り方がダイナミックで、構図にも面白いアングルが散見されるのですが、肝心のお話がどうにも古臭い。本作「けんかえれじい」が鈴木清順の代表作なのかと、勝手に期待したのだが、これが氏の最高傑作だとすると、あとは観なくてもいいような気もする。
若干22才の高橋英樹が、なかなかの男前です。元気いっぱいなのはいいけれど、少し空回り気味か・・・。カフェの女主人・松尾嘉代も雰囲気だけだし、何が言いたいのかよくわからない。雪の中の2.26の行軍に十字架を踏みにじられるシーンには監督の一体どんな思いがあったのか・・・?ヒロイン道子の行動も意味不明。監督も出征経験者なので、戦争への思いは人一倍あったはずなのだが、そのあたりの気持ちは僕にはいまひとつ伝わってこなかった。最後は主人公が北一輝を追って東京へ汽車に乗ると言う、実にあいまいなエンディングなのだが、続編へ繋げるための演出なのか?結局、続編は作られなかったみたいですね。
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