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人狼 JIN-ROH (1999)

監督
沖浦啓之
  • みたいムービー 56
  • みたログ 604

3.51 / 評価:216件

名作画ならぬ名演技

  • カーティス さん
  • 2020年8月2日 20時25分
  • 閲覧数 272
  • 役立ち度 2
    • 総合評価
    • ★★★★★

赤ずきんをモチーフにした恋物語。敗戦後、どういうわけかドイツの占領下におかれた日本が舞台。激化する反政府運動に対して過激な武装集団を投入するようになるなかで、活動家の姉と、武装集団の一員である男が出会い、惹かれあうが…。
赤ずきんとアカがかかっているというちょっとダジャレのようなストーリー。(相手は国家権力の犬ならぬ狼かな?)このいささか安直な仕掛けが、物語が進むにつれて切ない雰囲気を醸し出していきます。なんてったって、狼と赤ずきんが和解して終われるわけがないのですから。

アニメではあるのですが、アニメ然とした派手な表現はほとんどなく、非常に地味です。登場人物が感情を吐露するシーンがあまりないことも相まって、当初はとっつきにくさを感じました。
それでも惹かれていったのは、アニメーターたちによって作り出された素晴らしき描写の数々のおかげです。とくに驚かされたのはキャラクターの感情表現。前述のとおり心情を内に秘めたキャラクターばかりなので、表情が大きく変わることはありません。ですが、目の動きや手の動きなど、ちょっとした動作で感情をそれとなく表現しています。実写の俳優顔負けの名演技!
そんな感情表現を積み重ねた末に迎えるクライマックスはとくに素晴らしいです。この作品で数少ない、キャラクターが心情を吐露するシーンがあり、ここぞとばかりに表情筋が動くのですが、キャラの絶望と困惑、それに哀しみがダイレクトに伝わってきて圧倒されました。よくぞまあこんな表情を描けるものだなと。それまでわかりやすい感情表現をしてこなかっただけに、余計に強烈でした。

舞台設定がわかりにくい、声優のしゃべりがぼそぼそとしていて聞き取りづらい等、気になる点もありますが、質の高い映画だと思います。
物静かなBGMも印象的でした。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • 悲しい
  • ロマンチック
  • 絶望的
  • 切ない
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