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サイダーハウス・ルール (1999)

THE CIDER HOUSE RULES

監督
ラッセ・ハルストレム
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3.94 / 評価:678件

自分の人生を認める。

孤児、中絶、堕胎、焼却炉、風変わりな医師、不治の病、近親相姦、下半身不随…そんな色彩のないメイン州ニューイングランドを中心とする物語に舞い降りた大輪の花、フュリオサ大隊長ことシャーリーズ・セロン。最近のシャーリーズのほうが魅力的だと思うけど、長い手足に輝く微笑、確かな演技力。終生の忠誠を誓います。

涙を誘う場面があるわけではない。魂を揺さぶるほどのドラマティックな展開もない。トビー・マグワイアの無表情で抑揚のない演技も手伝って(役柄上から)、体調や睡眠時間次第では退屈で苦痛の鑑賞となるのかも知れない。
しかし傑作と言われてきたことに納得、観る機会を逸し続けてきたので今回放映してくれたWOWOWに感謝。

汽車で始まり汽車シークエンスで終わる、静かで美しい情景に、優しくて耳心地良すぎる音楽。暗くて重いエピソードばかりなのになんなんだこの清かなる流れに身を任せたかのような気分は。鑑賞後20時間を経過した今、帰宅中の電車内でもなお清かな気分であることを実況中継しています。

青年ホーマーは孤児院から出て旅に出て、また戻る。
目くるめく恋、やがてほころび始める世界、そして動き出す運命の歯車。


ドラマ「あまちゃん」で、年に数日しか北三陸にいない忠兵衛(故 蟹江敬三さん)にアキは聞いた。
「どうしてじっちゃんはすぐ外国に行ぐだ?」
「北三陸が最高だってことを皆に認めさせるためさ」


ホーマーは認めたのだ。今の自分を、場所、時間、境遇まるごとで自分の人生を認めた。
それにより、リンゴ農園の宿舎に貼られていたルールを、体制側、管理者、監督者の自己都合の象徴であるルールを乗り越えていく。そこに導いてくれたのは、疑似父であるラーチ医師だった。
微かな笑顔のホーマー、もんどりうって雪上を転げてくるカルキン弟、いそいそと身なりを整える少女。暗く無色の人生が色づき始めるラストシーン…
しかもその少女を演じていたのは、たぶんパス・デ・ラ・ウェルタだ。後の「マッド・ナース」、アビゲイルである。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

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