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サイダーハウス・ルール (1999)

THE CIDER HOUSE RULES

監督
ラッセ・ハルストレム
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3.93 / 評価:650件

自分の居場所を見出す物語

  • じゃむとまるこ さん
  • 2020年4月28日 17時35分
  • 閲覧数 337
  • 役立ち度 4
    • 総合評価
    • ★★★★★

「海を見たことがないんだ」そう言ったホーマーは親を知らない、孤児院で育ち外の世界には出たことがない、海というのは大きな社会のことでもあると思う。

それでもホーマーは恵まれていた、孤児院のラーチ医師に愛され将来の後継者にと望まれる才能もあった。
でも「海を見たい」自分の人生を見つけたい、自由に羽ばたきたい、その思いはよくわかる。
ラーチ医師を尊敬していたけれど、その考え方に自分とは違うものも感じる。

外の世界への手がかり、それを求め彼は出奔する。
自分の未来にも無限の可能性が広がっている、それを確かめたかった。
この部分については少し物足りないのだけれど、というのはこの間の年月は原作では10年以上あるらしい、それが映画では1年半くらいの出来事しか描かれていない、映画としての爽やかさやテンポを優先したのだろうが、物足りない部分だ。しかし映画的なエピソードがちりばめられていて重い内容にもかかわらず観やすい映画になっている。

ひ弱な青年だったホーマーは知らなかった世界を知り、一筋縄ではいかない人の心を知り、自分を見つめなおす。
社会のルールと自分のルールとの関係、自分の考えとラーチ医師の考えの違い、そういったことを受け入れる・・・・広い海へ出てみて清濁併せ呑む大人に成長する(1年半では早すぎるが)。
とんがった青いガラスのかけらは海で波に洗われて角の取れた美しい宝石のようなガラスに変わるように。

輝いていた外の世界を知ってはじめて、自分の人生のルールを確認できるってことはあると思う。

誰かに愛されていると思いたい、誰かに望まれていると思いたい、そう願う孤児院の子供たちの思いが描かれているシーンが何度かある、ラーチ医師はそれを子供たちに与えてやるのが自分の使命だと思っていた、その心をホーマーが引き継ぐ決意をしたのだろう、映画はとても爽やかな終わり方をしていた。

ジョン・アーヴィングの原作で、脚本もアーヴィング。
ラッセ・ハルストレム監督が一番充実していた時代の映画だと思います。

主演の二人はトビー・マグワイアとシャーリーズ・セロン。
トビーは世間を知らない純粋培養のような青年を、これはトビーでなくっちゃできない役ではないでしょうか。
シャーリーズ・セロンは華奢で瑞々しく、新鮮なキャスティングです。
ラーチ医師にマイケル・ケイン。
新鮮さと重厚軽妙の組み合わせがとても魅力です。
アンドリュー・ワイエスの画のようなメイン州の風景も良いです。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

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