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サイダーハウス・ルール (1999)

THE CIDER HOUSE RULES

監督
ラッセ・ハルストレム
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3.93 / 評価:656件

人は失敗しなければ成長しない。

かわいすぎて、涙が出てくる。ラッセ・ハルストレム監督はよっぽど子供が好きなんだな。

この作品で、小児科医を演じたマイケル・ケインはアカデミー賞助演男優賞を獲得。
・・・って、このマイケル・ケイン。ほぼ前半まで主役みたいなもので、
余裕しゃくしゃくの存在感で、お医者さん役をこなしてたなぁ。
そういえば、「クイルズ」でもサディスティックな精神科医を演じて強烈な存在感を
アピールしてたなぁ。

世の中にはいるんだな。なんかの役をやらせたらピカイチの人が。
ロビン・ウイリアムズも「レナードの朝」や「グッド・ウィル・ハンティング 旅立ち」や「9ヶ月」でお医者さんを演じてて、「グッド・ウィル・ハンティング」で、
アカデミー賞を獲っちゃった。

この映画の舞台は1943年のメイン州のセント・クラウス孤児院から始まる。
みんな親から見捨てられた不幸な子供たちの集まるところで、みんな養子先を
待っている。その中で、トビー・マグガイア演じる主人公もマイケル・ケイン先生の助手として働いている。

マイケル・ケイン先生は孤児たちが寝る前に必ず孤児たちに、こう言うんだ。

「メインの王子、イングランドの王」と。

この言葉には、どんなに不幸な境遇でも決して誇りを忘れるなという先生の
暖かい想いが込められている。
どんな命でも、たとえ望まれないまま生まれてきた命でも平等に幸せに生きる権利があるんだ。
全編このラッセ・ハルストレム監督の人間を見つめる暖かい視線が続く。

この暖かい視線は過ちを犯した者たちにも、注がれる。
恩人の奥さんを寝取った男。
自分の娘を妊娠させてしまった男。
望まない妊娠をして、堕胎する女。

暖かくて、静かな映画だ。

子供たちの雪合戦する様子の楽しさ。白黒映画の「キング・コング」を観ている子供たちやトビー・マクガイアの無垢なる表情。トビー・マクガイアが海岸で拾ったガラスのかけら。

癒される。都会での喧騒で疲れたおれには、こんな何気ないさりげない1シーンが心に残る。
そして主人公トビー・マグアイアは、様々な経験を経て、大人になっていく。

人の過ちを赦す寛容さ、やさしさ。

人は失敗しなければ成長しない。成功の中で学び取れることなど、たかがしれている。

惜しまれるのは、主人公トビーがもっともっと失敗を経験して成長していく過程を
描いてくれなかったことだ。

この映画を劇場で観たかった。そしたらもっと違った感想が出てきたかもしれない。
相変わらず、品格の映像作家ラッセ・ハルストレムは健在だった。

彼のほかの作品をまた観たくなった。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

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