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カリスマ (1999)

CHARISMA

監督
黒沢清
  • みたいムービー 21
  • みたログ 269

2.82 / 評価:67件

こんな映画見たことない!

  • one***** さん
  • 2007年1月9日 20時40分
  • 閲覧数 1195
  • 役立ち度 5
    • 総合評価
    • ★★★★★

「生きる力=殺す力」を、「ありのまま」に行使することが
本来的な生き方であり、そうした生き方を抑圧している
人間たちを解放することが「世界の法則を回復」することである…。
この展開は、同じ黒沢清監督の「CURE」とも共通するため、
今作をその続編的位置づけにおいて見ることも可能だろう。

個⇔全体、森の内部⇔外部といった二項対立を、
藪池は多中心的認識で切り崩していく
(「平凡な木が一本ずつ生えているだけ」、
外の世界を見たいと言う神保妹に対し「ここもそうだよ」)。
だからこそ森の外に出ようとする者は出られない。
なぜなら森の「外」などないからだ。
いまや世界=森となってしまった。

しかしそのように言うとき、藪池自身の居場所はないように思える。
一本の「平凡な木」であるはずの彼は、誰よりもカリスマ的である。
それは魂を奪われたことからくる空虚さによるのか?
だとすれば療養所の「院長」と呼ばれる男もそのような人間だっただろうか。

ともあれ、寓意を多分に含みながらも、それだけではない何かが
この映画にはある。黒沢監督らしい堅実かつ自由な演出で
とても楽しい映画に仕上がっている。ホラーと宣伝されることが
多いだろうが、ホラー大嫌いな私でも問題なく見ることができた
し、むしろ不条理な喜劇とでも言ったほうが適当だろう。

DVDには特典映像としてメイキングが収められている。
約一ヶ月間の撮影を、現場で回したデジタルビデオカメラの映像で
紹介してくれる。質・量ともに納得できる特典であり、これも必見。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • 楽しい
  • 不思議
  • 不気味
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