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てんやわんや

bakeneko

5.0

ネタバレ和製“ウイッカーマン”

四国と東京のディフォルメされたカルチャーギャップが楽しいドタバタ&風刺喜劇であります。 えー、物語の定番ジャンルに“カルチャーギャップ”を素材としたものがあります。 異なる2つの地域の文化的、社会的な違いからくる違和感や騒動は、悲劇や喜劇、そして社会風刺の格好の適材となってきました。大抵の場合は、あまりクレームを付けてこない&流石に違っていても仕方がないなあと思わせる、外国など遠方の相手同士を比較するのですが、日本国内同士でこれをやったのが本作で、四国某県の様々な“あぶない&ありえない”描写に大笑いさせられます(殆ど、“異民族”扱いであります)。 もちろん、一目でフィクションと分かる設定もありますが、祭りや風俗慣習まで尤もらしく提示されると、“本当にそうなのかもしれない”と話半分にしても信じそうになります(出身者に訊いてみたら“そんなわけないだろうが!”と、怒られました)。 東京からきて、てんてこまいさせられるのが佐野周二、その上司の狸社長が志村喬、そして四国(原住)民が、藤原釜足、薄田研二、三井弘次、桂木洋子(可愛い!でも実は...。)らでそれぞれ怪演であります。 そして本作は、淡島千景の鮮烈なデビュー作でもあります(水着姿も拝めます!)。 監督は、こういう胡散臭いテーマでは他の追随を許さない渋谷実、そして伊福部昭のいつものゴジラ風音楽が、この未開の異郷での体験談の不条理さを醸し出しています(わー、御免なさい!)。 日本国内の秘境冒険譚&風刺喜劇で、今はもう使えない危ないネタに大笑いできる映画ですが、某県の方ははたして素直に笑えるかどうか...。

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