ここから本文です

薔薇合戦 (1950)

監督
成瀬巳喜男
  • みたいムービー 1
  • みたログ 9

4.00 / 評価:2件

企業と女たち

  • 文字読み さん
  • 2019年3月27日 23時56分
  • 閲覧数 203
  • 役立ち度 1
    • 総合評価
    • ★★★★★

1950年。成瀬巳喜男監督。化粧品会社からの独立を画策していた男が倒れ、妻は志を引き継いで独立する。男のすぐ下の妹は独立をめぐる兄の不祥事に巻き込まれたり、独立後に義理の姉の言いなりになったりしている。一番下の妹は自由気ままに契約結婚と称して家を飛び出していく。3人の女性のそれぞれが「企業」や「働くこと」との関係で変わっていく様子を描く。

成瀬監督の作品なので、時間はゆったり流れていく。物語の帰趨は極めてスピーディに進行していくのだが、場面場面の心情の変化と会話はとてもつなく丁寧。それでいてまったく飽きさせない手腕はさすが。「バリキャリ」「やまとなでしこ」「アプレ」の3人のうちの誰に同一化するということもないまま、女たちの時間がゆったりと流れる。夫の遺志も、会社組織も、家族のしがらみも、結婚制度も、新しい女性像も、個人としての女を縛るものから逃れていく3人。浮気している夫との離婚話をするために北海道にいく「やまとなでしこ」が、心のなかで思い続ける男と駅で会うラスト場面に「脱出」の幸福感があふれている。

ちなみに、悪い奴が悪くなる理由がきちんと描かれているところがすばらしい。男たちが浮気したり、脅迫したりするとき、そこにはそれなりの事情がある。成瀬監督やさしいな。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • 未登録
このレビューは役に立ちましたか?
利用規約に違反している投稿を見つけたら、次のボタンから報告できます。 違反報告
本文はここま>
でです このページの先頭へ