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ひき逃げ (1966)

監督
成瀬巳喜男
  • みたいムービー 5
  • みたログ 33

3.75 / 評価:12件

母親の復讐は想定外の感情に揺れて…

  • bakeneko さん
  • 2017年4月12日 8時01分
  • 閲覧数 517
  • 役立ち度 1
    • 総合評価
    • ★★★★★

一人息子をひき逃げされた母親が真犯人を突き止めて復讐を試みるクライムサスペンス心理劇の傑作で、主演の高峰秀子の演技の上手さは出色ですし、成瀬巳喜男監督ですから心理描写が抜群に上手いことはもちろんですが、回想や犯行夢想描写の映像に加工を加えるなどの映画的実験も挿入されています。

大手自動車会社の重役の妻が浮気の逢瀬の最中に子供を撥ねてしまうが、不倫の露見を恐れてそのまま逃亡し子供は死亡する。事故を知った夫の会社重役は使用人の運転手に身代わり自首をさせて事件は決着するが、死んだ子供の母親は懇意になった目撃者がふと漏らした“運転手は女だった…”という言葉に憤慨して、住み込み家政婦として家に入り込み真相を暴き、復讐を果たそうとする…というお話で、
「女の中にいる他人」「流れる」など、晩年は「悪魔のような女」のアンリ・ジョルジュ・クルーゾー風のサスペンス心理劇を連打していた成瀬の犯人&被害者の母親の心理的堀下げが光る作品となっています。
そして、母親役:高峰秀子は、復讐が目的で住み込んでみたものの死んだ息子と同じ年頃の仇の子供に懐かれて“母性と復讐”の間を逡巡する心理を見事に表現していますし、重役夫人の司葉子は初めての汚れ役を頑張ってこなしています。

同じく家政婦となって敵の家に入り込む復讐譚「ゆりかごを揺らす手」のレベッカ・デモーネイのヒロイン?と、西洋とアジアのドライ感覚の差を比べても面白い作品で、高度経済成長期の車開発競争やパチンコ人気も活写されていますよ!

ねたばれ?
1、 身代わりを強要される気の毒な運転手:佐田 豊は、黒澤明の「天国と地獄」でも息子を誘拐される不運なお雇い運転手を演じていました。
2、 で、新製品の盗作疑惑はどうなったの?

詳細評価

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