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座頭市の歌が聞える (1966)

監督
田中徳三
  • みたいムービー 2
  • みたログ 50

4.13 / 評価:16件

座頭市の歌は聞こえなかった

  • ultra_kandenchi さん
  • 2007年1月6日 14時33分
  • 閲覧数 361
  • 役立ち度 2
    • 総合評価
    • ★★★★★

まず注目すべきは、殺陣シーンでの逆光シルエット(撮影:宮川一夫)へのこだわり。これがむちゃくちゃクールでかっこいい。

東映の「宮本武蔵 一乗寺の決斗」(1964年)をかなり意識しているのではないだろうか。
本来、大映京都は美術面の作りこみに絶対の自信を持っているし、勝進もまた表情の芝居を得意とするナルシスティックな役者である。
それが敢えてディテイルの見えないシルエットで演出して見せたのは、東映への対抗意識とプライドの表れであろう。
このシーンにはセットも一部あると思うが、水辺の対決シーンはロケ撮影で、照明が素晴らしく呆然とするぐらい美しい。さすが大映である。

ラスト・シーンで去っていく座頭市の姿が、朝焼けの中でシルエットになっているのも、またこだわりなんだろうな。

ただその反動なのか、市が権蔵を脅して金を巻き上げるシーン、これはちょっとくどすぎかな、と思った。

小川真由美は、素晴らしい。
市が「体を大事に」と言って帰ると、一人になったお蝶は、こうつぶやく。「何のために、体大事にするのさ...」
その投げやりな口調と表情に表れる、哀しさ、せつなさ、やるせなさ。
もう、ドバーっと私の涙が溢れた。

浜村純演じる琵琶法師は、禅問答みたいなことを言って市をなにかと惑わせるので、ある意味、権蔵や黒部をも凌駕する最強の敵である。
これがドラマの中で実にいいアクセントになっていて、上手い脚本(高岩肇)だと思った。

詳細評価

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