作品レビュー(18件)
- cca********
2.0点
何がおもろいねん
- huj********
3.0点
ミステリーサスペンスの体を取っているようでいて若干のおとぼけコメディもはいっているような、要はイタリア的洒脱さに満ちた映画。 ファシストに対抗した町の英雄が暗殺され、終戦後にその英雄の息子が町を訪れる。 なぜ父が殺されたか当時の父の愛人や友人を訪ね話を聞くが、謎は解明されるどころか混迷は深まるばかり。 父を暗殺したとされる当時ファシストに与していた町の有力者の差し金で嫌がらせも受けるが、それでも町に留まり続ける。そしてついに父が暗殺されたオペラ劇場のボックス席で事の真相が明らかになる・・・ ミステリーサスペンス風ではあっても深刻味は薄く、主役が暴行される場面なども緊迫感のないのんびりした雰囲気。 最終的な謎解き場面に「おやまぁ・・」という微妙な驚きはあるが、総体的な見応えという点ではそれほど芳しくはない。 しかし、当時の人影少ないロケ地風景がまるでキリコの幻想絵画風な趣が感じられ、不思議な郷愁めいたゆったりした気分に浸ることが出来た。それだけで結構な満足が得られたような気はする。
- hir********
5.0点
このレビューにはネタバレが含まれています。 - hir********
3.0点
映像が(特に色彩)が素晴らしかった。いかにもその当時のイタリア的、ベルトルッチ的な映画で傑作なのでしょうが、私には物語(ストーリー)が響かなかった。結末にいくまでのプロセスが緩く、父親の死の真相が分かった時点で「それで?」となってしまって 、、。一つ一つのエピソードも意味があるのか無駄なのか、よく分からないまま終わってしまい、アリダ・ヴァリの妖艶さだけが印象強く残った映画でした。
- chi********
2.0点
ベルトルッチ監督作品ってことで観ました。 てっきり父親の死の真相とその死に対する解釈がこの映画の主題だと思って観ていたら、最後の最後でカフカかポーばりの落ちがありました。 全体的に不思議の国の物語みたいな不安定感があったので、何となく予想していた落ちでしたが、んじゃ最初のシーンは何?? この映画はストーリーより演出と映像美を堪能するためのものなのかな?ストーリーはちゃっちいです。 大画面で観てないので映像美については余り堪能できてないですが、愛人宅のパティオやダイニングの映像は美しかったです。 父親の胸像を正面に据えて背景の広場を一周させた映像は目が回って観てて気持ち悪いし、暗闇で灯りに照らされた部分だけを浮かび立たせる手法を多用するのも見難いしで、演出手法に興味がない私にはその妙技の素晴らしさは寧ろあだになってましたけど、不可思議さを表現するには効果的だったように思います。 この監督の作品ではシェルタリング・スカイの映像の方が好み。
- oce********
3.0点
イタリアの小さな町に降り立ったアトス。 父が暗殺されたその究明のためにやってきたのだが、町の住民からは疎まれる始末。 ベルトルッチらしい映像美やオペラの響きなどが美しい。 一方謎の方だが、オペラの元ネタがあるのを知らないとすべてを理解するのは難しい。 実際に真相を知ったアトスの行動は理解出来ない部分もある。 ただこの町は現状を壊すことを良しとしない。 誰も草を刈ろうともしないのだから。
- t
1.0点
意味不明な台詞の連続。 詩的という言い訳で溢れたゴミ映画。 単なるオナニー。
- kin********
2.0点
ネタバレ理屈っぽい
このレビューにはネタバレが含まれています。 - じぇろにも
3.0点
タラ駅に降りる水兵 故郷の母を訪ねる ウサギの雄、雌 ガンファイターのポスター 父は死んでいる 殺された 日本の蚊取り線香 ライオンと食う 墓荒らし
- d_h********
5.0点
ネタバレ心を“抹殺”されていくマルチェロ
このレビューにはネタバレが含まれています。 - 柚子
4.0点
一体なんだったんだろう… 夢か幻でも見ているかのよう 小さな町、忘れ去られたかのような、人けのない町に、ゴージャスなオペラハウス 父親が暗殺されたこの町に、その息子が戻ってくる… 父の愛人に、真相解明を頼まれたから 父はなぜ、暗殺されたのか… 反ファシストの英雄だった父… シェイクスピアにオペラを交え、真相が解き明かされる… そして… すべてが終わり、列車を待つ そこに映ったものとは… 夢だったのか 幻だったのか… 映画の知識に乏しい私でも、この色使い、カメラアングルは独特であり、ひたすら感心してしまう
- jir********
3.0点
オペラとか興味ないし、タランティーノみたいに物語に関係ない会話も入ってるしで、自分には辛かった ラストもそれかい!というようなものだったし、完全に猫に小判状態 小さい頃、大人用の作品を見て、なんだか退屈でつまらないなぁ、と判断してしまうあの感じを久々に味わえました まだ40才手前の私には早かったみたいです(笑)
- 一人旅
5.0点
ネタバレ映画史に残るベルトルッチの傑作
このレビューにはネタバレが含まれています。 - bqp********
5.0点
美しい。まさに映像美を堪能。 私にとって初めて映画館でみたイタリア映画でもあります。 そして今までみた中一番美しい田園風景の映画でもあります。 『ラスト・エンペラー』の ヴィットリオ・ストラーロ撮影とベルナルド・ベルトルーチ監督の1969年の作品。 この時期がふたりの「らしさ」を最大に生かして映画をとっていたのかもしれない。 私にとってもヨーロッパ、イタリアに直にふれたような映画でした。 「暗殺」、「オペラ」。 この言葉は、中学生の私には、「謎」「未知」の世界の象徴でした。 それに魅せられた好奇心が先ず映画館に足を向かわせたのでした。 イメージキーワードは、暗黒、光と影、恐怖、美。 そういえば映画って、 真っ暗な中、光と影が作り出す世界を鑑賞すること。ですね。 あらすじを書いておきます。1979年8月発行の雑誌ぴあより。 1930年代、ムッソリーニ政権下のイタリアエミリア地方。 反ファシズム抵抗運動の指導者だった父の死。 英雄だったはずの父は、実は裏切り者であったという事実。 同志から処刑という形でなされる自らの死を、 ファシストの暗殺にみせかけることによって英雄伝説をこしらえた父。 しかも、それらすべてが父の演出によって仕組まれた戦略だとは・・・ 原作は伝奇小説ラテンアメリカ文学の雄、ホルへ・ルイス・ボルヘス。 現実と虚像が入り乱れ迷路に入り込むような話でした。 時系列をまとめろといわれても、2回観ていますが、わかりません。 ただ、「時」がいつであるか、ということは、掴むことができるし、 本当のところ、「混沌」としたままであったほうが、よいのではないか。 この映画は、映像がわざと話を「混沌」とさせていると思えるくらい、 カメラが対象物の生命力をとらえて、 思わずこちらもそのまばゆさに眩ませられるような印象を受けました。 イタリアの田園風景。そこは、フィレンツェとベネチアの間にある、 ポー川流域の穀倉地帯、実り豊かな地域。 イタリアで一番食べ物がおいしい地方です。今ならわかりますが、 世界一といわれるチーズ「パルミジャーノ・レジャーノ」の産地です。 豊かな農家の邸宅、緑深き、花が彩る美しい風景。 尖った感じのクールビューティー、アリダ・ヴァリが美しい! 主人公の父ともども翻弄し、日傘をもち、真っ白ないでたちで、舞う姿。妖艶。 後年、サスペリア女優となったが、スリリングでミステリアスな彼女、 突き抜けたら、やはり、魔女なのかもしれない。 昼間見る夢、白昼夢。騙しの美学。 それは、後々哀れな塵となって光の中に消えてゆくのだろうか。 それとも。。。。 暗殺などときな臭い、そして閉鎖的な息苦しさ、 そこから生まれる不信感、何が真実なのかわからない摩訶不思議な世界。 自然のまぶしすぎる無垢な美しさの中につきまとう影。 ラストは開放感もなく、呪縛が解けないもどかしさがあります。 ただ今まで光と影で作られた心に焼き付けられた美しい映像を思い出すことによって、 何事もなかったように、観る側は現実の世界にもどってくるような気がしました。 ストーリーは、煩雑(はんざつ)なところがあるので、オススメは☆3つですが、 「映像美」はどなたにも堪能していただける映画です。
- bakeneko
5.0点
才気が漲っていた頃のベルトリッチの代表的傑作です。ミステリー仕立ての緊迫感のあるストーリー運び、ヴィットリオ・ストラーロの神業的撮影(晴天雨、廃線路、逆光ショット‥)、的確に引用されるオペラ曲、そして浮かび上がる真相とテーマ、これほどの完成度の作品を昔のベルトリッチは創れたのですね。それから、彼の作品では珍しく“性”は絡んできませんので、苦手な方も安心。
- fbx********
4.0点
ベルトリッチの映画は美しい。 様式美であっても、そこにはそこはかとない緊張感に包まれているので、 退屈することはない。 映画の流れ自体に微妙な優美さを湛える 彼の演出はまるで高級な料亭で食事をしているよな趣もある。 映画の贅沢とはこの作品を見ること。
- man********
5.0点
一番好きな映画です。とにかく陶酔させてくれる映画です。極上のイタリアワインに酔いしれるような感覚です。ボルヘスの短い小説をベースにファシズム、裏切り、オペラというこの時代のベルトルッチらしい展開が盛り込まれています。イタリア中部の田園風景の美しさ、時が止まったかのような景色がキリコの絵画を思わせます。「暗殺の森」の方がドミニク・サンダの妖艶さ、ゴダールとの決別等映画ファンを燻る要素は強いのですが、この映画の奇跡的瞬間はやはりベストです。
- dep********
5.0点
ヴィットリオ・ストラーロとベルトルッチがコンビを組んだ第一作です。 とにかく、死ぬほど映像が美しい。(多分自分が今まで見た映画で一番です。) 原色を多用してカラフルで、綿密に作りこまれています。 スイカを食べるシーンの、スイカの赤と背景の青の対比、手持ちランプで父親の墓を映すときの光の映え方などなど、どうやったらそんな映像撮れるんですか?とストラーロを小一時間問い詰めたくなります。 ベルトルッチのお家芸のパン撮影も最高です。ぐるぐる回るカメラに合わせて、柱の陰から出てくる人々を見ていると、舞台の袖から出てくるようで、まるで街自体が演劇の舞台のように見えてきます。 これは、この作品のテーマにもぴったり合った演出の仕方です!!