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溺れゆく女 (1998)

ALICE ET MARTIN

監督
アンドレ・テシネ
  • みたいムービー 10
  • みたログ 55

3.33 / 評価:18件

ほのかな幸せの光。

  • 小田メイ さん
  • 2011年7月27日 20時45分
  • 閲覧数 663
  • 役立ち度 12
    • 総合評価
    • ★★★★★

原題は「アリスとマルタン」1998年のフランス映画です。
そんなに有名な作品ではありませんが、私はこの映画のジュリエット・ビノシュが一番美しいと思います。この作品を何度も繰り返し鑑賞するのはひとえに彼女の美しさを堪能したいからだな、とも感じるくらいに。

非嫡出子として生まれ、10歳の時に実母と別れた実父にひきとられたマルタン(アレクシ・ロレ)。その10年後、彼は家出同然に故郷を去り、兄バンジャマン(マチュー・アマルリック)のいるパリへ向かいます。
俳優志望のバンジャマンのアパートには、ヴァイオリニストを目指すアリス(ジュリエット・ビノシュ)が同居中。バンジャマンはゲイなのでアリスと恋人同士ではありませんが、よき理解者としてお互いを支え合う関係でした。
そんなアリスに惹かれ、率直に愛を打ち明けるマルタン。自分より一回りほど年下の彼を最初ははねつけるアリスでしたが、やがてその一途で純粋な愛情に心を開き、ふたりは晴れて恋人同士に。
しかし、アリスがマルタンに彼の子を妊娠したことを告げた後、マルタンの様子がおかしくなっていきます。恵まれた容姿を活かして成功したモデルの仕事も放り出し、心を閉ざしてしまったマルタン。そんな彼を見守るアリスは、愛ゆえに彼が故郷を出た理由をつきとめ、彼を抱え込んだ苦しみから解放しようとするのですが・・・・

この映画を最初に観た後の私の感想は「なーにが『溺れゆく女』だ!!」でした。
他の方もおっしゃっていますが、どなたがこんな依存心の強そうな女を連想させる邦題を考えたのか・・・理解に苦しみます。

この映画のビノシュは自らのマルタンへの深い愛を自覚した後、とてつもなく強い女性になっていきます。最初は少しとげとげしかったのですが、柔らかく、しなやかな暖かい女性として、マルタンの人生をまるごと受け入れるのです。

アンドレ・テシネ監督作品は本作と「かげろう」(エマニュエル・ベアール主演)しかまだ観ていませんが、両作に共通するのは「年上女と年下男」であること、そしてヒロインが「母なる大地」のようにしなやかな母性を持っていることでしょうか。
「年上女と年下男」と言っても、テシネ監督の描く男性は決して甘ったれで依存心の強い男性ではありません。母性愛の強い女性を敬愛し、求め、そして彼自身も成長していきます。

フランス映画らしく淡々とした展開で結末もあっさりしていましたが、ほのかな幸せの光を感じる、私にとってはそんな作品でした。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • 知的
  • 切ない
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