トラ・トラ・トラ!

TORA! TORA! TORA!

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トラ・トラ・トラ!
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作品情報上映スケジュールレビュー

作品レビュー(87件)


  • カーティス

    4.0

    凡ミスで動く歴史

    日本軍の真珠湾攻撃を日米双方の立場から描いた戦争映画。 アメリカ映画ではありますが、日本パートは日本人が、アメリカパートはアメリカ人がそれぞれ作って組み合せています。なので洋画にありがちな違和感のある日本描写はほとんどなく、むしろ日本パートだけ邦画のような趣があるくらいです。 内容自体もかなり中立寄りで、日米どちらかに偏ることなく、真珠湾攻撃に至る過程を淡々と描いていきます。そのため劇映画としての盛り上がりはありませんが、実話モチーフならではの緊迫感があって面白かったです。 学生の頃に見たときは、戦闘シーンは派手で面白いがそこまでが長くて地味という印象を受けたのですが、見返してみるとむしろ戦闘よりも人間ドラマの方が面白く感じました。というのも、真珠湾攻撃が成功するまでに両国が犯したミスが赤裸々に描かれているから。 日本の通信を盗聴できていたアメリカがなぜ奇襲を防げなかったのか、日本の宣戦布告はなぜ遅れてしまったのかがわかるのですが、描かれているミスがまあ凡ミスばかり!思いこみで判断を誤るわ、メモの字が汚くて連絡に手間取るわ、土壇場で指示が降りてきたせいで計画通りの対応ができなくなるわ…などなど。 1つ1つのミスは現代の会社などでも見られるような普遍的なものばかり。ですが、というかだからこそ他人ごとではないリアリティを感じました。自分もついやってしまうような凡ミスが積み重なって、事態がどんどん悪化していく様は、はっきりいって怖かったです。こんな些細なことでも歴史って動いてしまうんだな…という恐怖。史実モチーフならではの、嫌な緊迫感がありました。

  • sou********

    4.0

    脚本、スタントetc…映画として持ってる力が凄すぎる。

    真珠湾攻撃に至った流れを、日米双方の視点から描く力作。 一方的に片側の国から描いていないので、故人が発したと言われるセリフが散りばめられている。 同時に圧倒されるのが航空隊を中心にした映像と爆破スタント。 僕自身は、戦史や戦略を詳しくわかってはいないので表現の正確性は判断出来ないが、映画ファンとして圧倒される表現だと断言出来る。 当時の撮影技術や編集技術で考えても、人力に頼るしか方法は無かっただろう。 カメラに如何に収めるか? 火薬を使えば、デジタルじゃなくフィルムだと考えれば、一発勝負の世界で構築していくにはどれだけの苦労があっただろうか? 役者の動線、滑りながら爆破される航空機、航空編隊や空中戦の空中撮影…天候、タイミング、打合せ…どれだけ時間と費用をかけて、尚且つなんて緻密なんだろうか!? 音楽も、日本風の音やメロディと、西洋の交響曲をシンクロさせながら場面転換に使う技アリ編曲。これもお見事。 この映画は凄すぎる。 ただ、日米双方の思惑のすれ違いを思えば、深く哀しくもある。

  • まめた

    4.0

    CGもない時代によくぞここまで

    日本がパールハーバーへ攻撃をするまでの流れと 当日の動きを、 アメリカ側と日本側から追った作品。 そこに至るまでの腹の探り合い、駆け引きを面白く感じるかどうかは 個人差があるとは思うが、 現代の感覚ではない、当時の感覚で 当時の人々を描いたものだと思う。 アメリカ側はまさか日本がいきなり攻撃してくるとは 現場の下っ端は予想だにしておらず、 そのためオロオロと逃げ回ることになったろうし 被害も甚大であったろう。 そんな下っ端をどうなるかわかっていながら 政治的な考えで見殺しにすることになった、 上層部の冷酷さもはっきり出ている。 一方どういう流れへいくのかを想像しきれず、 ヒロイズムに酔ってうまく成し遂げたと高揚している 日本側の若者たちの様子も、また 実際にそうだったのではないかと思わせる。 後世の私たちがあれこれと当時の人々を 選択が間違ってるというのは簡単だが、 実際にその時代に生きてた人達は それぞれがそうとしか動けなかった(と思い込んでた)のだと 想像する。 歴史の大きなうねりをできるだけ公平にとらえて 表した貴重な作品だった。

  • tat********

    4.0

    兎にも角にもスケールの大きさに圧倒される

    戦闘シーンの映像は圧巻!今であればVFXで簡単に作れるだろうが、当時はまんまの撮影だろう。スケールの大きさに驚く。爆発シーンなどで人が吹っ飛ぶ。かなり危険な撮影だっただろう。 当時の歴史に基づいて作成されているが、徐々にいろんな真相が明るみに出てきている。今、作成されたら異なる部分的もあるのだろう。 ーー 2021/12/26 8

  • shinnshinn

    4.0

    空母もヤッチャイナよ。

    1941年12月8日、大日本帝国海軍がまんまとアメリカの裏をかいて、歴史的にも稀に見る大奇襲作戦を成功させた<痛快無比>な出来事。当然、星5つです! とは、もちろん思わない。むしろ、エンディングの山本五十六(山村聰)の沈痛な顔が日本の悲惨な末路を暗示していて印象的。実際に100倍返しされるのだ。第一ラウンド序盤にいきなりダウンを取り日本国民は狂喜したが、相手は始まりのゴングも聞いていないし、サミング(目潰し)ぐらい汚い事だと怒り心頭。この憎しみが東京大空襲、沖縄、ヒロシマ、ナガサキへと繋がることになる。 日本は満州を手放す気はサラサラなかった。大陸に今まで掛けた莫大な費用、人的な犠牲をムダにはしたくない。米との交渉が決裂するのは当たり前だ。結果、石油の輸出をストップされた訳で、このままではジリ貧になると焦った日本は、ついに昭和天皇まで巻き込んで、禁断の暴挙に出てしまった。戦力の差が明らかな大国に戦いを挑む勇気の裏には、大いなる希望的観測が必要だったと思う。日露戦争と同じように初めに善戦して、適当なところで講和に持ち込みたかったらしいが、その目論見がみごとにハズレる。ソ連に手打ちの仲介に立ってもらうなどと馬鹿げた妄想は、もはや笑えない(この読みの甘さ、国際感覚は今でもそれほど変わっていないかもしれない。北方領土二島返還のとき、四島にこだわったため、もはや、一島も永遠に戻ってこないと確信している。本編では最後通牒も遅れたし、外務省は何やってんだ!本部が最重要事項で最優先だとは伝えていなかったらしいが)。もともと、アメリカのルーズベルト大統領は同じアングロサクソンの英国を支援したかった訳で、つまり、本音では参戦したかったのだ。日本が卑怯にも宣戦布告なしに、突然、殴りかかってきて来てくれた事は、国論を一変させる、まさに<渡りに船>だったと思う(日本はハメられた、つまり、知っていて先に殴らせたという説もあるが、それにしては被害は甚大だったと思う)。これを期に、アメリカが参戦を表明した時、ヨーロッパの対ドイツ戦で苦戦していた英国のチャーチル首相は「これで勝った」と思ったそうだ(アメリカの参戦は、すなわち日本と同盟国でもあるドイツとの戦争をも意味する)。 この映画、始めはハリウッドが<三顧の礼>をもって、日本側の監督に黒澤明を招聘している。結果的に実現はしなかったのだが、黒澤さんのフレームで見てみたかった。黒澤降板には諸説あるのだが、すべて自分でやりたがる完全主義者・黒澤とハリウッドの分業システムが合わなかったのは事実だと思う。「赤ひげ」(65)の薬棚の中には、使うシーンもないのに本物の漢方の薬草が入っていたそうだ。山本五十六の執務室の書棚に、時代劇に使う連判状を発見した黒澤さんは激怒したそうだ(笑)。アメリカ側の監督・リチャード・フライシャーも気に入らなかったみたいだ(当初は、デイヴィッド・リーン級の監督を用意すると言われていたらしい。確かにフライシャーでは格下に感じたのかも知れない)。黒澤降板の理由は病気(ノイローゼ)の為とされているが、病気が理由なら、黒澤側が莫大な違約金を払わなくてもいいので、苦肉の策という説もある。黒澤降板に伴い、キャスティングされていた、いわゆる黒澤組の多数の俳優たちも役を降りている。 山村聰の山本五十六も悪くはないが、ハリウッドは当初、<世界のミフネ>を所望していたらしい(当然だろう)。淵田中佐役の田村高廣が魅力的で、源田實中佐役の三橋達也がダンディだ(この2人がナショナリズムを煽る)。「トラ・トラ・トラ / ワレ奇襲ニ成功セリ」の打電にはシビレた。なんで?南雲忠一は反復攻撃をやらんのよ!打ち漏らした敵空母を探し出してヤッチャイナよ。ここで、空母の3隻を叩いておけば、日本本土への空襲が難しくなって来たはずだ。ウィキペディアによると巨大な燃料貯蔵庫と軍艦を修理するドックは無傷だったらしい。ここも攻撃していたら何ヶ月も足止め出来たのにぃ。詰めが甘い! なんて、正直、ついつい思ってしまう自分も存在する。この愚かなナショナリズムが怖い(イカン、イカン)。結局、敵味方にかかわらず、人が死ぬという想像力が足りないのだ。敵兵にも家族がいることに、思いが至らない。あれから80年、人間は進化したのか。 日独伊三国同盟にも、日米開戦にも最後まで反対していた山本五十六は43年4月にパプアニューギニア・ブーゲンビル島上空で撃墜され戦死されています。自ら死地を探していたという説もあるらしい。南雲忠一は<ミッドウェイ海戦>でもいいところなしで、44年7月に<サイパンの戦い>で、自決されている。源田實は戦後発足する航空自衛隊の育ての親になり、本作の制作時にも映画に協力されています。 この映画、アメリカではヒットしなかった。やられっぱなしで面白い訳がないのだ

  • ike********

    5.0

    あれが真珠湾攻撃の真実か!

    80年前、日本は真珠湾攻撃をしたようである。ハワイのアリゾナメモリアルに行ったことがあるが、日本人は一人もいなかった。ワイキキビーチは日本人であふれていたと言うのに。 恐らく、真珠湾は日本人は知りたくない歴史の一幕なのであろう。この映画のようであるとしたら、なるほどと納得するしかない。本当に、愚かとしか言いようもない。単に平和ボケで、ドイツや日本と言った専制主義独裁国家の台頭を阻止すると言う世界的課題に無関心だったアメリカの人の心を奮い立たせるためにやった作戦であったと言うことである。 あの戦争さえしなければ、竹島、北方領土、尖閣などは文句なしに、日本領であったろうし、台湾だって、日本領だったかも知れない。中国の東北部などにおける中国侵略により得た諸権益さえ放棄し、外交的な和平を実現しておけばと考えてしまう。

  • beautiful_japan_

    5.0

    戦争映画の最高傑作

    日本海軍機動部隊による真珠湾攻撃を、日本側・アメリカ側の両方から描く。 日本軍航空部隊による雷撃・爆撃、アメリカ軍の反撃などの戦闘場面は臨場感にあふれている。 日米ともに、状況を的確に判断している優秀な軍人がいる一方、緊張感に欠ける上官や、軍事衝突の重大性を認識していない無能な政治家がいることがしっかり描かれている。 連合艦隊司令長官だった山本五十六は、のちに南方の前線基地視察の途中で米軍機の銃撃を受け戦死する。真珠湾攻撃に参加した将兵の約8割がその後、戦死したという。 最大の目的である空母が一隻もいなかったことは、諜報活動の大切さを痛感させる。戦術的には大成功した真珠湾攻撃は、最後通牒が55分後に行われたためにかえってアメリカ人の士気を高めてしまい、外交的・政治的には失敗だった。“敵基地攻撃”としては最も成功した例だと思われるが、情報活動や外交活動を連動させないと戦争には勝てない。 武満徹が担当した音楽は、アメリカ人には受けるようなエキゾチックな雰囲気だが、作品の内容には合っているのか疑問。また、源田実を天才軍師のように描いているのは、明らかにやり過ぎ。

  • ech********

    4.0

    日本人としては誇らしいものの

    日米それぞれで分担して制作しています。脚本は日本側は黒澤組なので、さすがに人間描写などが秀逸ですがアメリカ側は記録的で面白味はないです。 演出は両国とも一般的な商業娯楽映画的に手際よく処理されてます。ただ、さすがに戦闘シーンは迫力ありました。2時間半長くないです。戦争映画ではDデイと双璧ですね。

  • tou********

    5.0

    最高傑作

    これまでに何度繰り返し見たことか。連合艦隊が出てくる戦争映画としては最高傑作だと思う。一部特撮シーンはあるもののCGやVFX主流の現代の戦争映画にはない映像の圧倒的な迫力に渋いキャスティング。開戦に至るまでの日米双方の苦悩や不安が丁寧に描かれており、ジェリー・ゴールドスミスによる印象的な音楽等も相まって、全体的には戦争の悲惨さを伝えているというよりもサスペンス要素の強い戦争映画に仕上がったという印象である。この映画はクランクアップまでに色々と紆余曲折があったようだが、何よりも日米双方の立場を公平な視点で描こうとした製作陣に敬意を表したい。

  • ntm********

    5.0

    航空戦争映画最高作品。

    冒頭にいきなり戦艦「長門」が登場し山本長官を向かえる為の「海ゆかば」の演奏は最高。 (海ゆかばは日本の第二国歌に!) 中間部は政治的な話と、真珠湾攻撃の作戦の話。 やはり、後半の戦闘シーンは凄いの一言。 これが50年前の作品なのだから本当に驚きます。 特にお気に入りのシーンは2機の97艦攻(再現機)が魚雷を落とすシーン。 97艦攻ファンは涙ものです。 この再現機は2機の機体を合体させて作ったそうです。→素晴らしい。 後、俳優井川ひさしさんの水平爆撃のシーンでしょう。「ヨーソロー、ヨーソロー、テー!」→アリゾナ大爆発。 タイトルの、「トラトラトラ」はトは突入せよ、ラは雷撃隊!だそうです。 97艦攻ファンバンザイ! 99艦爆ファンスミマセン。 零戦ファンまあいいか。 (何でもかんでも零戦、零戦じゃないわ!97艦攻あればこその大戦果!) これ越える戦闘シーンはもう出来ないのではと思います。 (語りだしたらまだまだあります。) 昨年の「ミッドウェイ」あたりは見てられません。 昨今、多くの人はCGイコールリアル、綺麗と刷り込まれているじゃないかな! 日本のエヴァの庵野さんあたりはこれに気がついていると思いますが。 航空戦争映画No1はトラトラトラで決まりです! 追伸。 零戦について! いい忘れましたが、「パールハーバー」の零戦(真珠湾時)の機体色の緑は間違いです。 「トラトラトラ」が正しく明灰色です! 名前は正式には零(れい)戦です。 零式艦上戦闘機です。 零(ゼロ)ではありません! アメ公が言っていた為、戦後のやつら(今の70から80歳代のキブミーチョコレート世代)が広めてしまった事が主な要因。 とは言っても私もつい言ってしまいますがね!「永遠のレイ」とは言っていませんしね。 「綾波レイ」? そしたら名前の以来は? 正式化された昭和15年は初代天皇神武天皇即位2600年を記念して0がそろった為、そこから命名されました。 真珠湾の時は21型です。 零戦は魚雷は搭載出来ません! 御批判!甘んじてお受け致します! 「こだわる乙女!金土日曜さんより」

  • qua********

    4.0

    後半、怒涛の展開

    真珠湾攻撃を題材とした、日米合作オールキャストで描いた歴史大作。 鑑賞前にWikipediaを参考にしましたが、制作前の紆余曲折を経て、完成させた・・・ある意味、曰く付きの作品。 日本の制作側は監督が黒澤明→深作欣二に交代するなど、スタッフ陣の入れ替えも含め、バタついたようですね(ー ー;) しかしながら、この交代劇が功を奏したのか(?)、意外や意外、結構重厚な展開で、見応え十分でした。 他のレビューにもありますが、「前半が静、後半が動」といった具合で、前半はやや退屈です。 後半の臨場感に溢れた迫力満点の戦闘シーンは必見です!!!

  • tok********

    5.0

    映像の迫力に驚く

    小学生の頃に公開された映画。トラトラトラと言って戦争ゴッコして遊んでいたような覚えがある。開戦を回避しようと外交交渉を続ける日米。最後通牒の55分前に真珠湾を攻撃してしまう失態。実際の飛行機を飛ばして撮影したらしいが、その映像の迫力に驚くばかり。日本ではこんな映画は作れないな。日本の有名な俳優が多数出演している。

  • cyborg_she_loves

    4.0

    この映画の視点

    公開当時に見た時は、ご多分に漏れずその戦闘シーンの迫力に打ちのめされました。こんなすごい映画は見たことない、と思った。  ただそれだけでした。  しかし、こっちも年齢を重ねて知識も増えて、この映画も何回も見てどういう映画か熟知した状態で、あらためて今回、見直しました。  戦闘シーンの迫力に度肝を抜かれるような心理はもう完全に消えた、冷めた状態で。  そして見ている間じゅう、この製作者たちや監督たちは、いったい何が言いたくてこの映画を作ったんだろう、と、ずっと考えていました。  私たちも、過去の自分の愚劣な失敗について、「あの時のおれはホントになんて馬鹿だったんだろう」とつくづく自己嫌悪に陥ることがあります。  しかし、こういう過去の自分に対する自己嫌悪は、裏返せば、「今のおれなら絶対にあんな馬鹿なことはしない」という自信の表われでもありますよね。  この映画があまりにもアメリカ側をマヌケで愚劣に描いているといって、公開当時はアメリカでは評判が悪かったそうですが。  それは裏返せば、この戦闘でアメリカ軍が大敗したのは、単に無警戒すぎたことと、最後通牒を送る直前に攻撃を仕掛けるという日本軍の卑怯さが原因だったまでであって、これ以後のアメリカは二度とこんな手に引っかかることはなかった、という自信の表われでもあります。  アメリカ人にとって、この映画で描かれている屈辱的なアメリカの姿を見ることは、裏返しの形で愛国心を鼓舞する効果を持っているように思います。  製作者がそれを意図したかどうかは、知りませんけれど。  対するに、この映画で描かれている日本人の姿は、これは明らかに一種の狂信者集団ですね。  兵士たちに個人としての意志や判断はまったく存在せず、号令一下、まるで機械部品のように正確に、完璧に任務を遂行する人々の集団。  出撃前に兵士たちがひとりひとり神棚に礼拝するシーンがありますが、日本の勝利は神の意志だと信じて一点の疑いも抱かない人々の集団。  画面が切り替わって日本側のシーンになるたびに流れるこの雅楽風の音楽に、私は強い違和感を感じました。  雅楽というのは宮廷音楽であって、軍人を映すシーンの背景に流すような音楽じゃない。  この選曲は明らかに、欧米人の日本人に対するイメージに基づいてなされているもので、日本人が日本人を描く時には絶対にやらない種類のものです。  というわけで私はこれ、たくさんの優れた日本人スタッフや俳優が参加して作った映画ではありますが、作りの根っこの部分は、徹頭徹尾、アメリカ人の視点から作られた映画だと感じました。  別に、それが悪いと言ってるんじゃありませんよ。どんな映画だって誰かの視点が必ず入っているのは当たり前です。  ただ私は、アメリカ軍の戦艦や戦闘機がバカスカ破壊されていくシーンを見て「すっげー、かっけー」といって大喜びにしておしまいにしていた幼い頃の自分は、もう卒業したいなと思っただけです。誰が、どういう意図でこういう映画を作ったのか、ちゃんと見極められる人になりたかっただけです。  ただ、このゼロ戦の超低空飛行の映像だけは、これがCGではなく実機を飛ばして撮影してると知って見てると、今でも背筋が凍りますけどね。ほんとに地上の建物とかのすれすれを飛んでる。撮影スタッフの人たち、撮影中生きた心地がしなかっただろうなあ。

  • エル・オレンス

    4.0

    完成に至るまでのスタッフの並ならぬ苦労。

    黒澤明の一連の監督降板劇が非常に有名な本作。『黒澤明vsハリウッド』といった製作舞台裏の書物etc..を読めば読むほど、当時の日米スタッフは、想像を絶する苦労と努力をして、本作の公開にまで漕ぎ着けたのだろうなぁと驚かされるばかりです。 脚本に関しては、正直中だるみが多々見受けられ、退屈さが否めないものの、CG無しの日本軍襲撃シーンや東野栄次郎や三橋達也といった日本人キャストの手堅い演技は感動しました。 名作曲家ジェリー・ゴールドスミスの音楽も魅力の一つ。「和」の要素を取り入れた数々のスコア達は、映画の世界観にとてもハマっていました。 本作ほど、日米の視点がバランスよく取り入れられた真珠湾映画は無いのではと思います。未見の映画ファンは、是非とも一度は観るべきでしょう。 =================================== ★1970年アカデミー賞 特殊視覚効果賞受賞

  • jim********

    5.0

    戦争映画の最高峰

    子供の頃よくテレビでやっていたのを観ていたのだが、内容はすっかり忘れてしまっていて、今改めて観ると確かに凄い。 戦争物は数多く観ているが、第二次世界大戦物のなかではトップクラスの出来ではないか。 戦闘シーンの印象が強く、子供の頃の印象では微かにそこが残っているだけだが、開戦に至るまでの経緯が事細かく描かれている。 日本国内でも交戦派と出来れば避けたい派に分かれていたということと、アメリカでも一部上層部は楽観視していてそれが結果大惨事に繋がった。奇襲に成功しても、周りが沸き立つ中指揮官の山本五十六や南雲中将は第一目標をたたけなかったと懸念を示すし、それがやがて現実となるのだけれども。アメリカ側も奇襲後に寄港した空母の艦長が唖然として、太平洋で残っているの2隻になってしまったというような事言っているし。 史実はどうなのかはわからないがかなりリアルに作りこまれているのかとは思える。 これはアメリカでは不評なわけだわ。

  • ang********

    5.0

    パールハーバーの反動で買っちゃった

    パールハーバーなるクソ映画を借りてきて、腹が立ち、勢いでDVD買っちゃいました。 真珠湾攻撃を忠実に時系列で再現した映画です。日米合作なので変な脚色なし。 ご先祖さまはあんな遠くまで行ったのか、と感慨にふけるも良し。

  • bak********

    5.0

    今でも色褪せない名作

    前半の静、後半の動と145分の作品とは思えないくらい濃厚な映画。 真珠湾を扱った映画では今なお最高の名作だと思う。 1970年に当時の技術を駆使した戦闘シーンはCGを駆使した作品より遥かにリアルで生々しい迫力を感じさせられた。物語全般も日米双方の視点から冷静な視点で描かれている。 ありがちな恋愛シーンもなく最初から最後まで硬派を貫き通した最高の作品。映画館で見たかった。

  • スーザン

    4.0

    “眠れる巨人を起こす”

    日米開戦のきっかけとなった日本軍によるハワイ真珠湾攻撃が、双方の側から客観的に描かれた大作である。 公開時、日本側に寄り過ぎているとアメリカでは言われたらしいが、史実なのだから当然である。 はからずも奇襲攻撃となってしまった作戦だが、日本軍が攻撃側であり、爆撃を受けたのがアメリカ側なのだから。 攻撃に至るまでの日米双方の内部事情や伝達のいきさつ、政府、軍上部、等々の描写が公平にじっくり描かれている。 無駄なドラマは無く”真珠湾攻撃”そのものにスポットが当てられ、結果が分かっていても緊張感を感じ取る事ができるのである。 そして後半の爆撃シーンは圧巻! CGなど使わない実写の迫力はやはり凄まじい。 圧倒的な映像で迫る。 前半の情報戦の後の怒涛の戦闘シーンというエンタテイメント性も持ち合わせているのである。 興味深かったのが、このころ導入されたのだろうか、敵を捕らえる”レーダー”というものを米軍が山の上に設置する。 見張りの兵はけっこうゆるい。 レーダーに何か映っていても緊迫感無しだった! そして山本五十六大将のラストの台詞や、南雲中将の”これから長い戦いになる”という言葉は、歴史を知る我々の胸には深く哀しく突き刺さるのであった。

  • ちゃやぴ

    3.0

    17/8/4

    1970 庭 HS TV

  • fg9********

    5.0

    崇高きわまりない傑作

     …いまから半世紀弱も前の1970年の作品だ。  …あらすじは、解説のとおり。  前半は、戦闘らしきシーンは殆どないが、日米両国の内部情勢や両国間の交渉模様が丁寧に描かれていて見応えがある。  そして、後半に差しかかるや、未明から夜明けにかけて茜色の空へ向けて、戦闘機零戦の隊列が真珠湾を目指して出撃していくシーンは圧倒的な美しさだ。  また、ハワイの上空を零戦の戦隊が滑空する時には、ハワイの田園にその機影が映える描写も目を瞠る神々しさが感じられた。  これ以降は結末まで怒涛の零戦編隊の猛攻撃だ。  そして、日本の奇襲攻撃の断然勝利かと思われたが、宣戦布告通知が遅れて、結果的には「だまし討ち」になってしまったことを、山本五十六が「眠れる巨人を起こしてしまった」、と嘆きながら戦艦の甲板を歩く姿は、先々の日本の敗戦を暗喩しているように思われる納得の幕引きだった。  余談だが、百田尚樹の「永遠の0(ゼロ)」の中に、その時の模様に触れられている部分があるので次に掲げる。  『ワシントンの日本大使館職員が戦線布告の暗号をタイプするのに手間取り、それをアメリカ国務長官に手交するのが遅れたからですが、その原因というのが、前日に大使館職員たちが送別会か何かのパーティーで夜遅くまで飲んで、そのために当日の出勤に遅れたからだといいます。一部の大使館職員のために我々が「だまし討ち」の汚名を着せられ、いや、日本民族そのものが「卑怯きわまりない国民」というレッテルを貼られたのです。』  なんとも浅ましい裏事情があったものだが、本作は間違いなく、崇高きわまりない傑作だ。  なお、渥美清がコック役でちょい出演しているのも懐かしかった。

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