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アメリカン・サイコ

アメリカン・サイコ

AMERICAN PSYCHO

R15+102

out********

4.0

ネタバレ建前と本音

殺す事を何とも思わない超エリート。 この映画の冒頭で「自分は誰とでも笑顔で対応出来るが、本心はなんとも思っていない」という感じのセリフがあるけど、これは大なり小なり我々全員に当てはまる事だと思います。 なぜ主人公を完璧な人物にしたかというと”何不自由ない人の象徴”つまり、この男の殺意は相手から危害を受けたり自分の欠点を罵倒されたからではなく、単に自分の気に食わない人間は消してしまいたい、という自分勝手な願望をより明確に描きたかったからでは。 はたして、我々も笑顔で会社の関係者やご近所さんと話をしていても、相手に対する尊敬や信頼はあるだろうか? 仮にその人物が死んでも「や~ねぇ」と言う程度でテレビドラマの展開よりも心が動かないのでは。 そして、気に食わない取引相手や目障りな浮浪者はぶち殺したい、いちいち面倒な恋愛してるより適当な女とヤリまくってブチ殺したいという妄想。 我々が日々ストレスを溜めて発散したいと思っている願望、極端ではありますがそれを具現化したのがこの映画なのではと思います。 全てが上手くいき人生をパターン化し過ぎてしまうと、他人が些細なミスをしたりテーブルにスプーンを置いただけでブチ切れる、それは今ネット上で他人の不快な言動はすぐにブチ切れて徹底的に叩き潰す(ただし自分は裏で殺人()しているのを隠して)のを予見していたかの様。 なのでこの映画が妄想か現実かはさほど重要ではなく(元々映画は妄想ですしね)「お前らの願望を具現化してやったぞ」という現代社会への皮肉や風刺という風に感じました。

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