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トリコロール/赤の愛 (1994)

TROIS COULEURS: ROUGE

監督
クシシュトフ・キエシロフスキー
  • みたいムービー 78
  • みたログ 495

3.95 / 評価:111件

自由・平等・“博愛”

  • new***** さん
  • 2017年8月28日 22時26分
  • 閲覧数 937
  • 役立ち度 0
    • 総合評価
    • ★★★★★

久々に青→白→赤の順で鑑賞。初見では、青と白は苦手だったが、今回改めて見直すと、それぞれに描かれる自由(青)と平等(白)の意味が若い頃よりも理解できたのか、興味深く観ることができた。  でも、トリコロール三部作の中で一番好きなのは、やっぱり赤。 視覚に訴えてくるように、青同様、映像の中にその色を見つける楽しみをまず与えてくれる。特に印象深いのが、赤を背景とした巨大広告の主人公の横顔。このカットは、ラストでも印象的に描かれる。目に焼き付く美しいカットだ。 これを映像的なリンクと感じさせるならば、元判事と法学生のストーリーにも運命的なつながりを感じさせる。ヴァランティーヌとの何とも言えない距離感がそれぞれに想像の余地を与えてくれる。  「ふたりのベロニカ」でもふれたが、やっぱりイレーヌ・ジャコブはキェシロフスキのミューズだ。彼以外の作品で輝いている姿を見たことがない。 青のジュリエット・ビノシュ、白のジュリー・デルピーと比べても監督と作品との相性の良さは一目瞭然だと思う。  3作品を続けてみると、同じ時間の流れの中で語られていることがわかるシーンを数か所見つけることができる。 白の愛の裁判所のシーンで青の愛の主人公が顔を出したり、青と赤に架空の作曲家ブーデンマイヤーの話題がでてきたりする。 3作に共通する、空き瓶を捨てる老婆に対しては、主人公の対応がそれぞれの色の意味を物語る。青の主人公は‘自由’を感じている最中で気づかない。白の主人公は弱者的な‘平等’を感じているのかせせら笑う。赤の主人公は‘博愛’の精神で助けようと近づく。 極めつけは運命的なラスト。今までのストーリーは、この生存者達の人生の一部を垣間見せてくれたのだと解釈すると、その先の人生を想像する楽しみも余韻として残してくれる。 好きな作品の1本だ。

詳細評価

物語
配役
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音楽

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