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トリコロール/赤の愛 (1994)

TROIS COULEURS: ROUGE

監督
クシシュトフ・キエシロフスキー
  • みたいムービー 79
  • みたログ 496

3.95 / 評価:111件

トリコロール3部作の中で、一番好きだな

  • せぷたか。 さん
  • 2009年6月25日 7時55分
  • 役立ち度 17
    • 総合評価
    • ★★★★★

トリコロール3部作の最終作。
キェシロフスキ監督の遺作にもなります。

お客様の数は、前2部より
さらに減りましたが、それでも半分くらいは埋まっていました。
少なくとも、お隣の『ウルトラミラクルラブストーリー』よりも、
入っていました。観客の平均年齢は、こちらが圧倒的に高いんですけどね(苦笑)

★彡     ★彡

うわっ、3部作の中で一番よかった!
(エンドロール見つめて、静かに落涙)
あれっ、でもなに?こんなに感動してるの俺だけじゃん!
なになに、このまわりのお客様の落ちつきようは??!!


帰りの地下鉄車内で、
作品感想のメモを書く。

座ってメモを書いていましたので、
姿勢は前かがみ、顔は下向きになる。

もう、涙がこぼれ落ちそうで、
こらえるのに必死でした。かなり、やばかったです。



“愛” “死” “偶然” “言語”

監督の伝えたいことが、すべてつまっていました。
冒頭にて、意味ありげに、男女が登場しますが、
これ、偶然を演出するアイテムのひとつに過ぎない。

そこからは、実際に起きる人生そのもの。
偶然に、偶然が重なって、小さなものから、運命的なものまで、様々な出会いが生まれる。


巨大広告ポスターが貼りだされるモデルの女性。
離れ離れで、電話で声しか聞くことのできない男性。

判事を目指す男性。
そんな彼を支える女性。

交通事故に巻き込まれる犬。名はリタ。
その元飼い主のおじいさん。元判事。


話のメインは、
モデル女性と元判事のおじいさん。
実際、この2人のやりとりは、人間の本質を突く、
鋭いセリフの応酬で、哲学的な側面も保持している。

モデルと話を重ねるなか、
このおじいさんは少しずつ変化をみせる。
モデルも、少しずつ変化をしていく。
同じように、判事を目指す男性も。


ここで、前2部同様、
空き瓶をゴミ箱に捨てようとしても、
上手くゴミ箱に入らず困ってそうな老婆登場。

前2部主人公傍観するだけだったのに、
3部になって、初めて主人公のモデルが、親切に捨ててあげるんです。


文字だけなら、とても心温まるシーン。
しかし、前2部とは、同じ状況なのに、
キェシロフスキ監督は、まったく違う行動をさせる。

何の変哲もない、ただ空き瓶を捨てるだけのシーンに過ぎないのに、
ここからさき、一体なにが起きるのか、気になるなんてもんじゃなく、胸騒ぎが止まらない。


そして、監督が選択をしたラスト。
ここの、割れたガラス越しにみせた、おじいちゃんの表情。

言葉では上手く表現できない。
エンドロールが始まると同時に、涙が止まらなくなってしまいました。

★彡     ★彡

赤色。前2部同様、キレイに使われます。
ひかり。前2部以上に、キレイにキラキラと使われます。
役者たち。前2部の出演者が一部カメオ出演をしています。


ストーリーだけでなく、
主演の女優さんも美人さんで、
視覚のうえでも、楽しめました。

この女優さん
『ふたりのベロニカ』でも主役をしています。
同作も、非常に評判のよい作品ですので、後日みにいきます。



この作品の良さを伝えきれないのが、
なんとももどかしくて仕方がないのですが、
3部作の集大成としてふさわしい仕上がりと感銘を受けました。

『トリコロール/赤の愛』だけを鑑賞するのでなく、
『トリコロール/青の愛』から順番に見ていけば、
感動はより色濃く、深くなっていくはずです。

7月15日(木)
渋谷ユーロスペースにて、再度、
青→白→赤の順番で上映されます。

お時間の合うかたがいらっしゃいましたら、是非ご覧くださいませ。

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