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セシル・B/ザ・シネマ・ウォーズ (2000)

CECIL B. DEMENTED

監督
ジョン・ウォーターズ
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  • みたログ 122

3.63 / 評価:38件

たかが映画

かいつまんでこの映画の粗筋を申しますと、

『さらわれたハリウッド女優の
 ハニー・ホイットロックが変人映画サークルの映画で、
 毒々しいドラッグと同性愛と数々の変態行為と
 悪魔崇拝とカルト映画に
 染まっていくまでを描いた成長譚』です。

どんな成長譚だよ?



でもまず、
題名の意味が全然分からなかったことについて。

なんで
セシル・B・デミル様の名前を
取っているのか。

デミルといえば大仰な映画の専門家。
『十戒』だの『サンセット通』だの。
しかし、
知られていない事実ではあるが
ハリウッド随一インディアンの描き方が
ひどかった人でもある。
『征服されざる人々』は腰が抜けるほどひどかった。


なぜだ?
なぜデミルなんだ?



と、
この最大の問題は最後まで触れず、
映画にすべてをぶちまけます。

怒り、憎しみ、悲しみ、性欲、金儲け、
そんなものは映画にぶちまけろ!!!
金なんていらねえ!
腐ったハリウッドをぶっ潰し、
メジャー映画ファンを殺せ!

企業の宣伝のカモになるな!!

シネコンを燃やせ!

ポルノ映画とカンフー映画と、
全てのカルと映画こそが真の映画だ!!

文句あるやつはぶっ殺す!!


これを読んでぴんと来た人は相当ワルです。



なんたって、
この映画にでて来る人々の映画キチガイ振りったら、
見ていて痛快。

ファミリー映画劇場では夫人組合に銃乱射。
『ガンプ・アゲイン』(フォレストガンプ2)の撮影スタジオでは、
役者用トレーラー組合との壮絶な銃撃戦。

映画監督組合では外国映画のリメイクや
ゲームを映画化した監督を銃殺し、幹部を誘拐。
そのときのセリフが
「サンダンス映画祭につれてってやる~」だから渋い。

そして、
ついにメジャー映画界と全面戦争に突入!
最後の野外劇場のぶっ飛びぶりは、
ちょっと信じられないっす。

乱交しながら火達磨でマシンガン乱射・・・。
って、
意味分かりませんよね・・・。
しかしそうとしかいえません。




ただ、
なぜか寂しい気持ちにもなるのです。

すごく考えさせられるような、
全然ハッピーエンドではない
『トロピック・サンダー』と考えてください。
最後、ディメンティッド(監督)が焼身自殺をしたあと、
仲間たちはをCD売って儲けるとか、新しい恋人と高飛びとかで・・・。


結局映画は完成していない。
警官隊が言っていました。

たかが映画!



こいつら、
映画が好きなのか嫌いなのかが分からん。

本当に愛した人は死んだのか。
それともやっぱりたかが映画か。


私は映画のためにガソリン被る様なまねはしませんが、
結局は何もならなかったのではないのか?

表向きは確かにさらわれたハリウッド女優のハニー・ホイットロックが
カルト映画に染まっていくまでを描いた成長譚です。

しかし、
それ以上にこの映画には監督の思いが湧き出ている。
というか、
なんつうか、

高が映画と知りつつも、
焼身自殺をするような人々を描いたのかな?



全体に『俺達に明日はない』的な雰囲気を漂わせて、

映画屋はアウトローでなければ勤まらないって言う事なのか、
それともアウトローな映画こそが映画だといいたいのか・・・。


私は前の方のように思える。


下品極ってはいるが、
ちゃんと見ればかなり重たい話題を扱っている。

全ての映画好き究極の悩み、『たかが映画』という事実。


私はそれでも、
たかが映画とは思わず、
映画は映画だと思っていたい。

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