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アンディ・ラウの スター伝説 (1993)

天長地久/DAYS OF TOMORROW

監督
ジェフ・ラウ
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3.00 / 評価:5件

主演俳優=映画

  • lamlam_pachanga さん
  • 2011年2月22日 15時13分
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  • 役立ち度 2
    • 総合評価
    • ★★★★★

香港映画界に、たった一本の映画を遺して逝ったスターがいます。彼の名は方徳勝。『天長地久』と言う映画を撮影中に事故で他界した彼のことは全くしりませんし、その遺作を観たこともないですが(大体完成しているのかも不明)、機会があれば是非観たいものです。

この『スター伝説』を観たのはもう随分前になります。すでにお解りでしょうが、前述の若くして散った方徳勝の人生を描いた物語で、当時、若手スターNo.1の存在だったアンディ・ラウが方徳勝を演じ、その魅力を存分に発揮しています。本作での方徳勝はかなり無軌道な若者として描かれ、この映画でのアンディ・ラウは、無理なくその与太者振りを演じています。本作での演技がベストだとは思いませんが、この映画はアンディ・ラウだからこそ成功した部分はある。

監督・脚本を手掛けたジェフ・ラウは、所謂、職人監督です。どんな映画もそれなりに仕上げるけど、特筆するものはない。勿論、一本の映画を平均的にまとめる手並み自体評価されるべきなんでしょうが、職人監督ってのはどうしても過小評価され、私も例外ではなく、ジェフ・ラウの映画は嫌いではないですが、特段好きにもなれない。

本作での物語、演出も同じで、どこか平板な印象を受けます。勿論、この物語は伝記映画ですから、100%自由に動けなかった(フィクション盛り沢山ってわけにはいかない)と言う側面はあるにせよ、もう少し映画として飛躍(脚色)出来なかったのかな、と言うのが感想。

演出が介在する以上、そこには大なり小なり(言葉は悪いですが)“嘘”が入り込んでるわけですから、100%史実に基づく物語なんてのは、そもそも有り得ないわけで。この映画で描かれた方徳勝の人生にしても鵜呑みにはしないし、逆に言うなら、脚色のない映画なんて観る価値がない。映画と言うフィクションの物語を、観客へ伝えるための努力。それこそが、監督やその他大勢のスタッフが存在する理由なんですから。

私が香港映画が好きな理由は、この脚色が大胆過ぎるほど大胆で、でもそれを真剣にやってくれる、その映画人たちの姿勢が好きだから。

本作の場合、故人を扱う以上そこまでのことは出来ないでしょうが、それでも脚色が中途半端な感は否めません。香港・台湾映画界には黒社会が入り込んでいることは多くのスターが証言してますし、恐らく事実でしょう。ただ映画としては、どうもありきたりな印象を受けてしまう。

もうひとつ。これが本作最大の脚色ですが、方徳勝の娘が、自分の本当の父親の姿を求めると言う設定は、どう考えても蛇足。別に彼女の目線を通さなくても方徳勝の人生を描くことは出来るし、彼女を登場させるなら、その成長、或いは変化も描かなくては物語として成立しません。

なのに、ジェフ・ラウはただ語り部として彼女を扱うだけで、最終的にこの娘はただの飾り物でしかありません。物語にドラマを生むことが出来ないキャラクターは、特にこの様な伝記映画の場合、私は不要なキャラだと思います。

演出や物語自体は平板な印象を拭えないのですが、(矛盾するけど)この映画は嫌いではありません。

理由はとにかく、アンディ・ラウの好演。

結局、アンディ・ラウ本人がスター人生(五虎将、四大天王)を歩んできたため、若手スターの勢いを体現出来たと言うことなのでしょう。私にとっては、アンディ・ラウが正統派の映画スター(ひとりで映画を支えることの出来る俳優)であることを認識した映画、とも言えます。

この映画、単純に方徳勝の青春劇として愉しむことは十分に可能でしょうが、但し、映画的魅力の大部分を主演俳優に依存していることもあって、それ以上に「アンディ・ラウの映画」になってしまっています。

もしあなたがアンディ・ラウのファンなら、必見。

香港映画ファンには、物足らない映画なのかもしれません。

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