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夏の嵐 (1954)

LIVIA/SENSO/WANTON CONTESSA

監督
ルキノ・ヴィスコンティ
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  • みたログ 158

3.66 / 評価:38件

愛する本能と葛藤

  • 一人旅 さん
  • 2014年2月17日 23時51分
  • 閲覧数 1133
  • 役立ち度 10
    • 総合評価
    • ★★★★★

ルキノ・ヴィスコンティ監督作。

【ストーリー】
19世紀、オーストリア支配下のヴェニス。オーストリア軍のフランツ・マーラー中尉(ファーリー・グレンジャー)とイタリア独立運動の指導者の一人であるロベルト・ウッソーニ伯爵の間で決闘騒ぎが起こる。ロベルトの従姉であるリヴィア(アリダ・ヴァリ)はフランツを説得し、決闘中止に成功する。その後、リヴィアはフランツと再会し、恋に落ちてしまう・・・。

ロベルト含め多くの同胞イタリア人が祖国独立の為に戦っているのに、リヴィアは動乱の政情よりも、自身の愛を優先してしまうのだ。そして、図らずも敵国の将校を愛してしまったがゆえに生まれるリヴィアの苦悩がひしひしと伝わってくる。
別荘で久しぶりにフランツと再会したリヴィアが、泣きじゃくりながら愛か祖国か迷いに迷う姿が印象的だった。

「そこまで苦しむんだったら、最初から愛さなきゃよかったのに......」
そう思わずにはいられなかった。でも、人が人を愛することに理屈なんて必要ない。一度愛し始めてしまったら、自身の理性で愛を制御することなど到底不可能だ。

この映画では、愛が人を惑わす厄介な代物として描かれている面が強いけど、愛は同時に希望でもあると思う。ヴェニスとオーストリアという対立する国家関係の中でも、リヴィアの愛は国境を越えて成立してしまっている。文明社会が作りだした人為的な敵対関係は、人間に元々備わっている人を愛する本能を抑制させるほどの影響力を持たない。愛に抗うことのできない人間の心の弱さと共に、何ものをも凌駕する人間の愛の強さを再確認させてくれる作品だった。

詳細評価

物語
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演出
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音楽

イメージワード

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