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ナポレオン (1926)

NAPOLEON

監督
アベル・ガンス
  • みたいムービー 10
  • みたログ 40

4.21 / 評価:19件

ナポレオン伝説、ここに始まる

  • gar******** さん
  • 2009年2月1日 0時07分
  • 閲覧数 1065
  • 役立ち度 14
    • 総合評価
    • ★★★★★

世界史の風雲児・ナポレオンの若き日を描いた、アルベール・ガンスの傑作。
いきつけのビデオ屋さんの一番下の棚に、ケン・ラッセルの『マーラー』とジュリー・クリスティの『恋』の間に置かれていました。まさに灯台もと暗し…
4時間という長尺(オリジナルは12時間だそうですが)ですが、まったく飽きるということがない作品でした。元々世界史でも、フランスの歴史が好きなので知っているエピソードがたくさん出てきて楽しく鑑賞できました。
音なし、色なしのサイレント映画ですがその制約はまったくありません。特に素晴らしかったのは、映像。私が特に好きなシーンは、コルシカ島を追われたナポレオンが嵐の海に小舟で漕ぎ出す所。嵐の中を必死に脱出するナポレオンの姿と重なるように、ジロンド派とジャコバン派が対立するフランス国民議会のシーンが出てきます。まさに嵐のごとく激烈なフランス革命の恐怖政治と過酷な嵐を重なり合わせることで、激化する時代を見せつけてくれて圧倒されます。これはまさに、自由と民主主義が勝ち取られるまでの「生みの苦しみ」を強烈に印象付けるシーンです。
そして、この映画の魅力は何といってもアルベール・デュードネのナポレオンとジナ・マネスのジョゼフィーヌ。ナポレオンを数多く描いたフランスの画家アントワーヌ=ジャン・グロの『アルコレ橋のナポレオン』(旗を持つ若きナポレオンを描いた絵)から抜け出たような、眼光鋭い若きナポレオンに驚かされます。野心とカリスマ性で、これから歴史の舞台へと駆け上がろうとする英雄は、とてもかっこいいです。一方、ジナ・マネスのジョゼフィーヌ。「どの絵画も真に彼女を描くことはできない」と、その類まれな美しさを評されるジョゼフィーヌを、吸い込まれるような瞳と魅力的な微笑みで演じていて、ナポレオンが一目ぼれしてしまうのも、納得です。ちなみに、ジナ・マネスは淀川長治さんが、初めて名前を憶えたフランスの女優さんだそうです。後にシモーヌ・シニョレの『嘆きのテレーズ』としてリメイクされた、『テレーズ・ラカン』で、タイトルロールを演じていたそうで、「とても綺麗な子だった」と淀川さんは、回想しています。確かに、綺麗でゴージャスな女優さんです。特に素晴らしかったのは、ナポレオンとジョゼフィーヌが新婚のベットの傍らでキスを交わすシーン。美男美女のロマンチックなラブシーンに、思わずウットリしました。
ナポレオン伝説の始まりを、類まれな映像センスで描いた傑作。見られたことに感謝したくなる一本です。
<ジョゼフィーヌの子孫>
とても魅力的な女性であるジョゼフィーヌですが、ナポレオンと結婚後、後継ぎに恵まれることはなく1809年に離婚されてしまいます。しかし、皮肉なことにナポレオンの血筋は現在には残っていません。一方ジョゼフィーヌの子孫は、ヨーロッパ各国の王室に嫁ぎ今なお繁栄しています。現在のスウェーデン、ノルウェー、ベルギーの国王とデンマークの女王、そしてルクセンブルクの大公の5人は、すべてジョゼフィーヌの子孫です。

詳細評価

物語
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