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ニア・ダーク/月夜の出来事 (1987)

NEAR DARK

監督
キャスリン・ビグロー
  • みたいムービー 20
  • みたログ 98

3.57 / 評価:49件

吸血鬼に西部劇のスパイスを少々...

  • 一人旅 さん
  • 2016年7月2日 13時38分
  • 役立ち度 7
    • 総合評価
    • ★★★★★

キャスリン・ビグロー監督作。

吸血鬼の少女・メイに咬まれたことで吸血鬼の一族となった青年・ケイリブの葛藤と戦いを描いたアクションホラー。

女流監督キャスリン・ビグローの初期作品(二作目)で、“吸血鬼+西部劇”の独特の世界観が特徴的な作品。とはいえ、西部劇を象徴する酒場や馬、その他小物は登場するものの、ストーリー自体は現代吸血鬼物。

ストーリーは、偶然出会った美しい少女・メイに咬まれ吸血鬼となった青年・ケイリブが仲間の吸血鬼と旅をする中で、“吸血鬼として認められるには人を殺さなければならない”という掟を受け入れられずに葛藤する姿を描き出す。吸血鬼は日光を浴びられないため、必然的に夜間のシーンが多くなる。絶望と終末感漂うダークな映像が印象的で、勧善懲悪のカラカラ乾いた西部劇のイメージとは程遠い。むしろ、モーテルに隠れた吸血鬼たちを警官が取り囲んで一斉射撃するシーンはアメリカンニューシネマ的。人間を餌にしているとはいえ太陽の下で普通に生きることの許されない吸血鬼たちの姿に、ある種の哀しみを覚えてしまう。

吸血鬼として生きることになったケイリブの心の葛藤が中心に描かれるが、ケイリブとメイの恋愛要素や、ケイリブを捜索する父と妹の行動も並行して描かれる。吸血鬼同士の恋愛シーンはとてつもなくエロティック。自らの手首を切ったメイが、流れ出た血液を衰弱したケイリブに授ける“授血”シーンが印象的。「そんなに吸ったら私が死んでしまうわ」というメイのセリフに妙にドキドキする。

また、女流監督とは思えないほど男っぽく荒々しいアクションも見応えたっぷり。日の光を浴びて体中から発火し爆死する吸血鬼の姿は圧巻だし、大型トレーラーを乗り回しながら展開する吸血鬼対吸血鬼の死闘もスピード感抜群で迫力に満ちている。

そして、吸血鬼に感染し変色した皮膚や、光を浴びて黒焦げになった皮膚の特殊メイクのグロテスク描写はリアリティ重視の本格派。残酷描写も秀逸で、特に酒場において無実の人間を鋭利な刃物で音もなく切り裂いていくシーンは凄惨で目を背けたくなる。死に絶えた人間の首からポタポタ垂れ落ちる血液をグラスに注ぐシーンも惨たらしい。

詳細評価

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