人生の選択順位を問うた傑作コメディ☆
- Kurosawapapa さん
- 2014年11月4日 7時23分
- 閲覧数 525
- 役立ち度 7
- 総合評価
監督ハーバート・ロス、脚本ニール・サイモン、主演マーシャ・メイソンと、名作「グッバイガール(1977年)」のトリオが、再び揃った作品。
会話劇を中心としたニール・サイモンらしい “コミカル” で “軽妙” なタッチになっている。
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夫と死別し15歳の息子マイケルを抱え、生活に苦労する女教師ノラ(マーシャ・メイソン)。
偶然知り合った刑事のブライアン(ドナルド・サザーランド)と、いい関係になりそうだったところに、ある日突然、28年前に蒸発した父親マックス(ジェーソン・ロバーツ)が帰ってくる。
マックスは68万ドルという大金をキャッシュで持参、警察とギャングに追われる身だった。
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・主人公のノラ と 父マックスの関係
・祖父 と 孫の関係
・ノラ と 想いを寄せ合う刑事ブライアンの関係
構築された人間関係によって、
人と人との “距離感” が絶妙なタッチで描かれた本作。
マックスの所持する大金は、決して奇麗なお金ではないので、
それに伴った罪悪感、子供にとっての道徳的問題、コンプライアンスの問題も発生。
少々ありえないような話でも、
ニール・サイモンの巧みなシナリオによって、リアリティーを失わない。
また、たびたび絡んでくる隣のおばちゃんや、巧妙な嘘のつきかた、様々な哲学など、 テクニカル で 笑える 名台詞の数々☆
ノラが教えている生徒が、従妹のためにテストの解答を教えてしまうくだりなど、
“家族” と “道徳” どちらを選ぶかという暗喩も、実に上手い!
本作を鑑賞していると、
ふと、人生の優先順位を考えさせられます。
*恋
*お金
*法律
*家族と一緒にいる時間
*そして 命
人生にとって、大切な選択肢とは、、、
切なくて、 コミカルで、 ハートフル。
最後は、爽やかな風を吹かせてくれる秀作。
ニール・サイモンが書いた作品の中では、
自分にとっては、1・2を競うほどの逸品。
絶品手腕が冴え渡る名作です☆
詳細評価
イメージワード
- 笑える
- 楽しい
- ロマンチック
- 切ない
- コミカル