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日曜日には鼠を殺せ (1964)

BEHOLD A PALE HORSE

監督
フレッド・ジンネマン
  • みたいムービー 8
  • みたログ 45

3.68 / 評価:19件

まだ力は残っていたのか?

  • bakeneko さん
  • 2009年1月9日 12時36分
  • 閲覧数 527
  • 役立ち度 5
    • 総合評価
    • ★★★★★

綿密な演出による緊迫した展開と、登場人物の心理描写の精密な描写が光る、サスペンス人間ドラマであります。

映画監督としても有名なエメリック・プレスバーガーの原作を、丹念な演出が持ち味のフレッド・ジンネマンが映画化した(いつものように的確な人物心理とひりつくような状況描写に溢れる)リアリズムに徹底した作劇に瞠目させられる傑作であります。

物語に託して暗喩するのは、1960年代現在の“フランコ政権とスペインの現状”への“ヨーロッパの危惧感”であり、戦後復興に紛れて“馬齢を重ねて風化しつつある信義”への回顧への呼びかけであります。
そして、それは主人公個人の“老いと諦念”と重層して描かれ、観客に“どこに落とし所を着けるのか”を心配させながら決着点に進んで行きます。
そして、ジャン・バダルの陰影を強調した美しいドキュメンタリー調の映像と、モーリスジャールの(主人公の内面の“連綿と燃えている”信念を表わす)シンプルで力強いテーマ曲が、この“かつて雄々しかったものの終末への軌跡”を詩情豊かに謳いあげています。

グレゴリー・ペック 、 アンソニー・クイン、 オマー・シャリフの3枚看板ですが、主演のグレゴリー・ペックの独り舞台と言っても良い重心の偏りとなっています(あと、端役で、ジンネマン一家の名役者や名優の若き姿も見られますよ♡)。

登場人物に全く“超人”が出てこない点では渋い作品ですが、“人間の能力と心理”に関してリアリズムに徹底して描くことで、多くの共感を引き出すことに成功している作品であります(娯楽映画ファンには馴染まないかも知れませんが)。

男性と女性、若者と中年では鑑賞後の納得の仕方が異なる映画ですが、“人間の中核にあるもの”をしっかりと捉えた“歯ごたえのある作品”であることは万人が認めると思います。

映画の日本タイトルは原作“Killing a Mouse on Sunday”に因んだものですが、原題の「Behold a Pale Horse」も捨てがたいですよね!

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

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