紐育の波止場
作品レビュー(2件)
- kih********
4.0点
同じような題名の映画を観たような気がしたのだが、それは『波止場(On the Waterfront)』だった。それに対してこちらは『紐育の波止場(The Docks of New York)』。邦題は似ているが原題は全然違う。が、どちらも紐育(New York)の港湾が舞台。WaterfrontだろうがDocksであろうが、日本語では波止場で構わない。荒っぽい男たちの汐っぽい汗の臭いがプンプンと感じられる。 画面から感じられるニューヨークの港は、1928年と1954年の26年の差(進化?)はないようだ。違うのは『紐育…』がサイレント映画だということ。ストーリーは単純なラブロマンスだが、モノクロ & サイレントならではの雰囲気がある。 ニューヨークにもこういう時代があったのだ、こういうサイレント映画があったのだ、こういうロマンスがあったのだ、と学校では習わなかったアメリカを覗いた気がする。そしてまた、繁栄を極める現代のアメリカも、実は同じじゃないのか、などとも思う。今のニューヨークは賑やか過ぎるのだ。はしゃぎ過ぎだ。しばらく、自らの姿をサイレントで描写して見てはどうか。
- bakeneko
5.0点
このレビューにはネタバレが含まれています。
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