ここから本文です

熱砂の秘密 (1943)

FIVE GRAVES TO CAIRO

監督
ビリー・ワイルダー
  • みたいムービー 5
  • みたログ 19

3.92 / 評価:13件

イタリア人はいつもマイペース!

  • bakeneko さん
  • 2019年8月1日 8時24分
  • 閲覧数 76
  • 役立ち度 1
    • 総合評価
    • ★★★★★

ハンガリーの小説家:ラヨス・ビロの戯曲『帝国ホテル:Hotel Imperial』を基にしたビリー・ワイルダー監督の潜入スパイサスペンスの傑作で、ロンメル率いるドイツ軍が駐留することになったエジプトのシディ・ハルフェイアの帝国ホテルに偶然迷い込んだ英国の戦車隊伍長が、ドイツ機甲師団の快進撃の秘密を解明すべく活躍します。19歳とデビューしたばかりのアン・バクスターが芯の強いフランス娘を好演していますし、ロンメルに扮したエリッヒ・フォン・シュトロハイムもカリスマ性を出しています。

1942年北アフリカ戦線。要衝トブルクを陥落させた“ガザラの戦い”(1942年5月26日~6月21日)で壊滅した英第8軍の敗残兵ブランブル伍長(フランチョット・トーン)は、ひとりシディ・ハルフェイアのホテルに辿り着き、ただ2一人残っていた従業員の支配人:ファリド(エイキム・タミロフ)とフランス人メイド:ムーシュ(アン・バクスター)に助けられる。折しもロンメル将軍(シュトロハイム)が町に進駐してくる最中で、ブランブルは身分を隠すために先夜の空襲で死んだ給仕に変装してドイツ軍の情報を探るが…
という潜入スパイサスペンスで、変装した給仕がドイツ軍の情報員だったことから敵に入れ替わりを悟られない様にする緊迫感も加味されてゆきます。
そして、英国、ドイツのみならず、エジプト、フランス、イタリア…と各国民の主張と特性も描かれていて、ダンケルクでの遺恨からイギリスを信頼できないフランス娘との葛藤や、能天気なイタリア将軍(フォーチュニオ・ボナノヴァ)との息抜きコミュニケーションと、緩急をつけた人間衝突が活写されてゆきます。
1943年公開の映画ですから、戦後ドイツには稀有な人格者として称えられたロンメルも本作では高慢で冷淡な自信家として描かれていて、実際は兵隊と同等の待遇の部屋に寝泊まりし、敵国捕虜にも対等の食糧を与えた…といった事象は省かれています。
そして、当時の連合軍の“どうしてロンメル軍はあんな快進撃が出来たのだろう?=きっと何かズルをしたに違いない!”という疑問が生み出した仮説を映画化している作品で、実際には消耗が激しかったドイツ軍の実情を知らなかった連合軍側の思考を提示しています。
次々に起こる“正体露見の危機”と“補給基地の位置情報の探索サスペンス”に胃が痛くなる一級のスパイサスペンスで、冒頭のM3中戦車や戦車キラーとして活用された88mm高射砲、ロンメルが愛乗したSdKfz250ハーフトラックの実物も出てきますよ!

ねたばれ?
1、本作では女性蔑視に描かれているロンメルですが、女性を近づけなかったのは愛妻家であるからで、「史上最大の作戦」で有名なノルマンディー上陸作戦の日時を連合軍が決めた際も、“6月6日はロンメル元帥の妻の誕生日だから”という理由が大きいとされています。事実ロンメルは妻の誕生日を祝うためにドイツに帰国していて、上陸作戦の際に機甲師団が動かせなかったために連合軍の橋頭保構築を許しています(ロンメルがアイゼンハワーの様に浮気者で現地に愛人を創っていたら歴史が変わっていたかも?)。
2、トブルク陥落の理由では、もっと突飛な説が「イングリッシュペイシェント」で語られていましたよね!

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • 泣ける
  • 悲しい
  • スペクタクル
  • ロマンチック
  • 不思議
  • パニック
  • 不気味
  • 恐怖
  • 勇敢
  • 知的
  • 切ない
  • セクシー
  • かっこいい
  • コミカル
このレビューは役に立ちましたか?
利用規約に違反している投稿を見つけたら、次のボタンから報告できます。 違反報告
本文はここま>
でです このページの先頭へ