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硫黄島の砂 (1949)

SANDS OF IWO JIMA

監督
アラン・ドワン
  • みたいムービー 7
  • みたログ 65

3.35 / 評価:20件

いい映画ではあるけど、所詮は戦時国策映画

  • 百兵映 さん
  • 2013年10月31日 9時37分
  • 閲覧数 1010
  • 役立ち度 2
    • 総合評価
    • ★★★★★

 映画を始めるにあたりご挨拶が入ります。いわく、「祖国のために勇敢に戦う愛国者の鑑、アメリカ合衆国海兵隊に心より敬意を表する。」
 映画が終わるにあたり、海兵隊の歌が字幕付きで響きます。単純なフレーズの繰り返しで、「正義と自由と名誉を守るために 我らは誇り高き合衆国海兵隊」
 すなわち、アメリカ合衆国の戦意高揚の国策映画です。

 これが原爆投下の4年後の映画です。それが、日本の映画は占領軍の規制で、戦争もの、暴力のシーンのあるものは制作・上映できない時です。なのに、サンフランシスコ講和条約と日米安全保障条約が調印された翌年(つまり戦後7年目、この映画米国内公開の3年後)には、敵国であった日本国内でまで上映されたのです。

 何と手際のいいこと。ご都合のよろしいこと。国策映画は戦時中であればどこでもやることだし、戦勝国であれば「おごりたかぶり」も出て来るでしょうけど、敵対国であり敗戦国であれば、およそ受け入れられない話です。不愉快な映画です。

 迫力満点のカッコいい映画ですか? 「愛国者の鑑に心より敬意を表する」のはご勝手ですけど、「正義と自由と名誉を守る」っていう戦争の大義は、この映画ではどういう場面のことですか? 

 僅かながら、「さすがアメリカさん」と感じさせるのは、60年後に発表された硫黄島・『父親たちの星条旗』でしょう。あの有名な星条旗の写真が、実は意図的な演出であり、戦時国債を呼びかけるPR写真であったという、ま、不名誉であろうことを明らかにしているからです。『硫黄島の砂』は『父親たちの星条旗』を見た後で“鑑賞”するのがいいようです。60年前の彼らの「正義と自由と名誉」が白々しく見えます。

 今、アメリカさんに必要なのは、国際的な謙虚さではないですか?

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