あらすじ・解説
妻に先立たれ、子どもも独り立ちしたため、家政婦と二人きりの寂しい日々を過ごしている78歳の医師イーサク(ヴィクトル・シェストレム)。そんな彼に名誉博士号が贈られ、ルンド大学での授賞式に出席することに。受賞式前夜に死を暗示するような夢を見たイーサクは、予定していた飛行機ではなく、車でルンド大学へと向かう。息子の妻マリアン(イングリッド・チューリン)を同行させて車を走らせる中、ふと彼は青年時代の夏を過ごした屋敷へと寄り道する。その景色を眺めるうちに、過去の記憶がくっきりとよみがえり……。
シネマトゥデイ(外部リンク)
作品レビュー(41件)
- エル・オレンス
5.0点
ネタバレ不世出の天才・ベルイマン!
このレビューにはネタバレが含まれています。 - msc********
2.0点
映画は日々進歩して今に至る。 65年も昔の映画を現在の基準で測るのは公平ではないが、 観る価値があったかというと、そうは思えない。 ★2.0 (ただ、そんなに酷評するレベルの作品でもない、あしからず) 何と言っても、テーマが分かりにくい且つ、表現が薄っぺらい。 誰もが心に抱えている普遍的な価値、葛藤を描きたかったのだろうが、 終始ピンボケ状態で物語が終わりまで進んでしまった。 (そもそも描いてたのかな?) 行間を読ませるような工夫も無く、ただ観る人の空想力に頼りっぱなしでは、 それは、ただの退屈な映画だろう。 要は、セリフ選びにセンスがない。 ...だから伝わらない。 (難しく難しくしようとしているようにすら感じる) 大まかな脚本自体は、現代でも通用するお手本的なモノだ。 正直、セリフと演出を変えたら名作に成りそうな感じすらある。 (でも、すでにそれは別の作品か?...) それでもまあ、なんだかんだ言われながらも、60年以上観られ続けてきた映画だ。 古い資料的な価値は十分あるのだろう。
- le_********
5.0点
このレビューにはネタバレが含まれています。 - sat********
5.0点
ネタバレ死ぬ前にようやく自分を振り返る
このレビューにはネタバレが含まれています。 - kih********
5.0点
ご老人が独白する。字幕を(ちょっと長いけど)そのまま転写すると、 「いわゆる“人付き合い”のおもな中身はそこにいない誰かの噂をし悪口をいうことだ。/私はそれがいやで友を持たなかった。/人との付き合いを断った。/年を取った今ではいささか孤独な日々だ。」 「生涯がむしゃらに働いた。/不満はない。/単なる労働ではなく科学の進歩に貢献できた。」 「息子も医者になりルンドに住んでいる。/結婚して長いが子宝には恵まれていない。/ 母は高齢だがいまだに元気いっぱいだ。/妻のカーリンはとうの昔に死んだ。/アグダは優秀な家政婦だ。」 「私は学者肌で気難しく扱いにくい。/そのせいで自分も苦労したが――/周りの人間にも散々苦労をかけてきた。」 「私の名はイーサク・ボルイ。/78になった。/明日ルンド大学で名誉博士号を受ける。」 私の「周りの人間にも」こういう「人との付き合い」を疎ましく思い、それでいて「孤独な日々」も心地良くはない、「学者肌で気難しく扱いにくい」のが(何人も)居る。「78」才というから年齢的にはワタシも近い。映画は、このイサーク・ボルイ氏の一人称の回顧録。 興味がある。冒頭の独白シーンだけでも、およそ想像もつく。そして、その想像のとおりだった。共感できるし、納得もいった。さてこのご老人、名誉博士号も授与されてこのあと如何お過ごしになるのだろう。 彼は嫌な夢を見る。その悪夢を振り払ったのは、長いこと疎遠だった娘だった。そして、ドライブ中に出会ったヒッチハイクの若者たちだった。それでハッピー・エンド。 いやいや、エンドじゃないんだ。79才から先、「学者肌で気難しい」ままで、生きていけるのかな?いやいやいや、こういうのこそが余計なお節介というもの。 ワタシ? 私は大丈夫。「優秀な家政婦」も居ないし、「名誉博士号」なども縁がないけど、……。「周りの人間にさんざん苦労をかけた」ことはないし、「気難しくあつかいにくい」こともないから、それよりもなによりも、彼にはないものがうちにはあるのだから。そう、子どもたちはすぐに子宝に恵まれて(だからワタシは孫宝に恵まれて)、妻は「高齢だがいまだに元気いっぱい」(だから必ずワタシより長生きする)。もちろん、誰にも苦労はかけない。ねっ 「周りの人間」の皆さん? そうでしょ?
スタッフ・キャスト
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受賞歴
ヴェネチア国際映画祭第19回
ゴールデン・グローブ第17回
ベルリン国際映画祭第8回