作品レビュー(5件)
- あんこ
5.0点
最後のカジモドのセリフ「この身が石なら良かったのに」が悲しすぎます。
- shoko
4.0点
ノートルダムのせむし男というと昔の白黒サイレント映画のイメージから、怖いゴシックホラーなんだと思ってました。 でも「レ・ミゼラブル」の作者、ヴィクトル・ユーゴーの小説なんだし、、と思い鑑賞。 この小説は何度も映画やテレビドラマ、舞台劇、ミュージカルになっていますが、今回鑑賞のこの1956年の映画しかみていないので他とは比較できません。ただ一番お話がもとの小説に近いということ(登場人物の性格が違っていたり、ハッピーエンドになるバージョンもあるらしい)、せむし男の怪物ぶりが主題ではなく人間ドラマに焦点を当てていること、せむし男のビジュアルも顔の変形はあるものの恐怖をよびおこすほどのものではないことなどが特徴的らしい。 おかげで当時のパリの社会状況や、人間の欲望と葛藤、そして切ない愛の物語としてこの映画をとらえることができました。 昨年、ノートルダム寺院のあるシテ島に行きましたが、パリ発祥の地といわれ、とても美しい場所です。 でもこのお話の時代の1482年の貧困と犯罪の巣窟のようなジプシーたちの暮らしぶりや、魔女裁判がリアリティであった頃のシテ島の描写に驚きます。 生来の慈悲の心をもった美しくセクシーなジプシー娘、エスメラルダ。 自分が魅力的であるがゆえにひきおこされる悲劇。 しかし彼女自身も外見のいい衛兵フェビュスに恋してしまって、彼の内面の不誠実さがわからない。 そして最後に忠誠を尽くしていたカジモド(せむし男)に、こうなったのはすべておまえのせい、といわれるノートルダム大聖堂の副司教、フロロには、私も同じ言葉をいってやりたい気持ちになりました。大聖堂から投げ落とされても自業自得!! 映画の前半はせむし男の話というよりこれら登場人物のひきおこす不幸の連鎖。 そして後半になってカジモドのせつない愛がフォーカスされ、さすがのアンソニー・クインの名演ぶりが光ります。 ところで私はこの映画を You Tubeにアップされていた英語版でみはじめたんですが、どうも英語のセリフを聞いているとまるで駄作としかいえないような出来。よっぽど鑑賞をやめようかと思ったんですが、オリジナルのフランス語版、英語字幕つき、も同じ人から投稿されていて、そちらにスイッチしたらまるで別の映画をみているように素晴らしい。 吹き替えで映画の質まで変わってしまうのか、と改めて驚かされました。 星よっつ。他のバージョンもみてみたい。
- que********
5.0点
アンソニー・クインの演じるせむし男 最高でした。 せむし男の純粋でひたむきな愛と、清い心 非常に感動しました。愛は永遠ですね。 それと対照的に教会関係者の屈折した 苦悩を感じました。
- syu********
4.0点
十九世紀前半に花開いたフランス・ロマン主義文学の巨匠ヴィクトル・ユーゴー原作の世界的に有名な古典で、これまで何度か映画化されていますが、アンソニー・クインのカシモド.容貌怪異な傴僂男があってこその映画です。ジーナ・ロロブリジータはボリュームがあって、1950年代後半を代表する美女の一人ですね。カシモドが命を懸けて恋するのがわかります。それにしてもこの映画、豪華なセットに大群衆シーンと、お金をかけていますね。CGでは味わうことのできない素晴らしさでした。 ノートルダム寺院の前に捨てられた二人の赤ん坊。片方は可愛い女の子だったのでジプシーに拾われ、片方は醜くくしかも傴僂だったので引取り手もなく、寺院で育てられます。不思議な運命の二人の話は二人が死んで朽ち果てるまで続きます。大変有名な長編小説なので映画化はこの1956年版が5回目.エスメラルダはジーナ・ロロブリジータ以外には考えられないほどの配役です。この美しくて自由奔放に生きるジーナさんのジプシー娘は可愛く、あどけなく、また妖しく聖職者の煩悩をくすぐります。 1956年版はジーナ・ロロブリジータのエスメラルダ、そしてカジモドにアンソニー・クイン、エスメラルダに横恋慕するいけない牧師にアラン・キュニーという美女と名優を揃えた大作で原作にも忠実な仏蘭西映画でした。 生涯の内一度は読破すべき小説でしょう。
- lec********
5.0点
ネタバレそれが「宿命」
このレビューにはネタバレが含まれています。