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ノスタルジア (1983)

NOSTALGHIA/NOSTALGHIYA/NOSTALGIA

監督
アンドレイ・タルコフスキー
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  • みたログ 533

3.62 / 評価:249件

大傑作。難解ではない。

  • hsa***** さん
  • 2019年4月13日 3時26分
  • 閲覧数 1723
  • 役立ち度 1
    • 総合評価
    • ★★★★★

タルコフスキーの難解幻想と冗長幻想は早めに解消するに限る。まずこの作品も厳密に編集されている。見るべきは光の陰影だ。次に多用される横移動だ。そしてデビュー作以来変化し続ける、水溜まりだ。どれもこの上なく素晴らしい。タルコフスキーの移動撮影は当初ズレル感じだったが、作品を重ねるたびに良くなり、この作品の横移動は息を飲む出来映えだ。これほど横移動を多用したことはない。そして干上がった温泉プール。デビュー作の小さな水溜まりがここまで巨大化した。物語も難しくない。主人公の二人は死を意識している二人だ。そして二人とも時代とは折り合いがつかずに生きてきた。現代文明、科学偏重主義批判。作家は故郷を懐かしむと同時に幼年時代を懐かしむ。二重のノスタルジー。死に至る病とは取り返せない過去だ。記憶の中にしかない愛の記憶だ。狂人は世界の終わりを信じている。世界の終わりを伝えるために焼身自殺する 自分の死と世界の死の二重性。この二人が出会い、魂の交歓とも呼ぶべき友情が育まれ、作家は狂人の代役をかってでる。注目すべきは代役というところだ。継承といったほうがいいが、人間をあるべき姿に戻す行為は心ある誰かに必ず継承されていくものだ。そういった祈りが作家の行為で、狂人の火まみれの叫びだ。経済原則に反するこうした行為をとる人は少なからず存在する。共感できない人も死の直前には理解するかも。一見無用な行為にも瞳を凝らせば大切なものがあるかもしれない、というタルコフスキーの悲劇のなかの人間讃歌だ。あと付け加えたいのは、だまし絵的なタルコフスキーの山師的センスだ。微妙に笑えるとともにその為に命を縮めたと思うと、映画とは戦場だという言葉は正しい。

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物語
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