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怒りの荒野

怒りの荒野

I GIORNI DELL'IRA/DAYS OF WRATH

115

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5.0

ネタバレガンマン十箇条

ガンマン師弟の悲劇。 マカロニ・ウエスタンでもレオーネフィルムに並ぶくらい良い作品だ。 ジュリアーノ・ジェンマは初めて見たがいい俳優だ。銃を持つ前の負け犬っぽい演技、クリーフのことを慕う子供のような演技、そして立派なガンマンになった後の凄味……彼はどれも自然に使い分けている。 リー・ヴァン・クリーフが重厚な演技をしているのは言うまでもない。彼のかっこよさといったら。クリーフはクリーフそのものを演じている。クリーフそのものがキャラクターなのだ。ダルビーのキャラクターはクリーフでなければ生まれなかった。 物語にはおかしなところはなく、若者の成長を主軸に、男とは何か、ガンマンとは何かを物語っていくものになっている。 恩人を殺されて牙を剥いたスコットは、ダルビーという理想を越えるために、新たに独自のガンマン像、すなわち男像を付け足すのだ。それは恩義を忘れぬということであり、もう人を殺さないという誓いだ。 人殺しはむなしい。自分の権勢のために人を殺すダルビーの姿を最後に否定するのだ。それが銃の放棄ということの意味だ。 二人の俳優の優れた演技を見ることができる、上質なマカロニ・ウエスタンである。

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