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ハイ・シエラ

ハイ・シエラ

HIGH SIERRA

100

一人旅

4.0

『白熱』ほどではないものの・・・

ラオール・ウォルシュ監督作。 特赦により釈放された強盗犯ロイの逃亡劇を描く。 以前観た同監督作『白熱』の異常な面白さに衝撃を受けた記憶があるが、本作はそこまでではないものの、緊迫感や焦燥感、そして迫りくる死の気配に満ち満ちている。 ロイに扮したハンフリー・ボガートが好演。 ボガートというと“哀愁漂う正義の男”というイメージが強いが、本作では金のためなら非情になり切る悪漢を演じている。だが、偶然出会った農家一家に人情を示したり足の不自由な娘に恋をしたりと、悪だけでなく人間臭い一面も併せ持つ人物として描いている。 ラストの展開はやはり・・・『白熱』と全く同じ。主人公の狂気や作品の狂気で『白熱』を大きく下回っている分、主人公ロイの悲劇的要素が強く、同情心も生まれやすい。

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