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白鯨

白鯨

MOBY DICK/HERMAN MELVILLE'S MOBY DICK

116

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5.0

愛すべき古典『白鯨』永遠なれ

大海原に忽然と現る巨大な島 動くはずも無い島は・・・突如としてうねった そうそれは鯨獲りの猛者たち一同から恐れられている伝説の鯨 “モービィ・ディック”が海面から勢い凄まじく潮を噴き上げたのだった この恐ろしい映像は、もはや鯨獲りの物語ではなかった 幼き頃に観て恐かった映像が、今のこの世にも蘇るほどだ これは鯨なんかじゃない・・・怪物そのものだ この歳で観ても身震いする 鯨の骨で装飾をあしらった捕鯨船「ピーコッド号」 その不気味なほどに味わい深き帆船に引き寄せられし勇者たち そこに天涯孤独の一人の男、イシュメールが何の因果か乗り込んだ そんな海の荒くれ共を掌中に束ねるのがエイハブ船長だ 彼が生涯を懸けた巨大な白い怪物に対する復讐劇が今ここに幕を開けた 言わずと知れたH・メルヴィルの小説の映画化であるこの「白鯨」 少なからずや読んだことがあるでしょうが、この映画こそが一見ですぞ 見どころは、何といっても後半の怪物との、まさしく死闘ですが 再見してみると・・・ モービィ・ディックを追うことに執念を燃やすエイハブ船長と 捕鯨に誇りを持つ男共の気概の違いが顕著に謳いあげられ胸詰まるところ こんな気持ちのやりとりにも作品としての妙が伺えられる モービィ・ディックとエイハブ船長との死闘だけではないのである 今とちがって、1956年製作の古い作品だけに人形を駆使したお粗末なる特撮でもあるが、誰がこの作品を観て「ちゃちい作りだと」言えようか 映画製作をこよなく愛する匠たちの情熱がひしひしと伝わってくるから凄いんだ 逆に2009年お正月映画の希薄のところ、古典に目を向けてDVD鑑賞されるのもまた乙なものであろう 今でも、七つの海を縦横無尽に暴れまわる“モービィ・ディック”を信じる ★豆知識★ 皆さんが気軽に立ち寄る、コーヒーチェーン店「スターバックス」の店名の語源は、この作品に出てくる、一等航海士スターバックから取られたものだそうです。(参照・Wikipedia)

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