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白昼の決闘 (1946)

DUEL IN THE SUN

監督
キング・ヴィダー
  • みたいムービー 9
  • みたログ 60

3.71 / 評価:24件

第2の「風と共に去りぬ」

  • すかあふえいす さん
  • 2014年4月25日 21時23分
  • 閲覧数 712
  • 役立ち度 1
    • 総合評価
    • ★★★★★

・風と共に去りぬを彷彿とさせる愛憎劇をダイナミックに描いた叙情詩西部劇。
凄まじいというかアホらしいというか、これほど三角関係の人間ドラマで魅せる西部劇は無いね。

この作品に流れる戦後モダニズム?という奴は・國民の創生や・風と共に去りぬに並ぶかそれ以上の凄味がある。

この作品を知る者の中には、同じヴィダーの“北西への道”や“ビリー・ザ・キッド”、“テキサス決死隊の方が好きという人もいると思う。


でも、俺はこの作品を大いに気にっている。
雄大なスケールに多くの登場人物、それが一人ずつ死んでいくって過程。

徹底したドロッこさ、生き残りが可哀そうな頑固親父一人だけという凄まじさ。

セルズニックは一見アホらしそうで残酷な三角関係を撮らせたらピカイチ。

ジェニファー・ジョーンズが銃持って殴り込み、それを悪童ペックがビビリ腰で迎え撃つ・・・想像しただけでも最高に爆笑もの。

しかし本編は哀しすぎる後味の悪さが印象深い。

親子、夫婦、兄弟の葛藤・・・西部開拓民たちの“生”、そして後のアメリカン・ニューシネマに繋がる“死”の匂いが漂う。
ジョン・フォード顔負けのドラマティックな人間ドラマ、馬の大群の壮烈な疾走感、そしてラストの決闘。
“あのクソ野郎愛してるわ殺したいくらい”というジェニファー・ジョーンズの表情が最高。

中盤の武装した開拓民と対峙する騎兵隊が凄い。
直接銃火を交えずにこれほどスリリングな対峙を描けるだなんて。
ドンパチだけが西部劇じゃないって事を教えてくれる。

それ以上に凄まじかった血みどろの愛憎劇。
150分という時間がとても短く感じられた。

但し冒頭のプレリュードが9分以上もあるってどういう事だよ!
・風と共に去りぬの間奏合計しても6分もねえよ!!
マジでDVDが故障したと思ったじゃねえか。
音楽に聞きに来てんじゃねーよこっちは・・・。
それで長い前奏が終わってセルズニックプロの看板をバーン!
ざけんじゃねええええ!
うん、プレリュードは飛ばしてOK。

とにかくセルズニックが・第2の風と共に去りぬを目指した粋な造り。
この時代の実力派若手や往年の名優を揃えた豪華なキャスト。
この作品の多くの俳優が、今まで演じてきた正反対の役柄を熱演した。
スカーレット・オハラ(ヴィヴィアン・リー)顔負けなヒロインを演じたジェニファー・ジョーンズ。
クラーク・ゲーブルよりも悪党で野性的な女たらしグレゴリー・ペックのキャラクター。
いつも正義の味方ばかり演じているペックの悪党振りは物凄く貴重。
スカーレットの母親役に予定されていたリリアン・ギッシュも本作で好演。
見事に慈愛に満ちた母親役を演じきった。時代が変わってもその魅力は少しも衰えない。

この映画の舞台裏も凄い。
監督を依頼されたキング・ヴィダー。
セルズニックはいつも通り調子こいて全部自分でやる、監督に仕事をさせない。
もうやりたい放題で“てめえだけで撮ってろクソ野郎!”と現場を去られてしまう。
ヴィダーは作品の半分を撮り、その後ウィリアム・ディターレ、ジョセフ・フォン・スタンバーグ、オット・ブラワー、リーヴス・イースンといった複数の監督が作品を仕上げた。

キング・ヴィダー監督らの意地、セルズニックのこだわりという魂がこもった作品。

詳細評価

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