レビュー一覧に戻る
パサジェルカ

パサジェルカ

PASAZERKA/THE PASSENGER

61

Amaterasulover

5.0

永遠の予告編。

監督亡き後、 撮影済みの断片とスチル写真を 監督を偲ぶ同士達が自主的に組み合わせて創った 予告編のようなものです。 予告編といっても、 監督は他界しているので 永遠の予告編です。 そして、、、 良く出来ています、 とても引き込まれました。 「是非、本編が観たい!」と思った時点で、 その同士達の目的は達成しているのだと思います。 最大にして最高のムンク追悼になるわけですから。 さて、、、、 幸せな結婚をアメリカでして夫と乗船している かつて、ナチス監視員だった女性と かつて、監視されていたユダヤ系ポーランド人女囚が、 豪華客船の中で偶然出会います。 設定が面白い、 豪華客船の中。 豪華客船は時間に浮かぶ島。 そこは、外界と隔絶された状態で、 私達が生活している陸とは違う時が流れ、 人的交流も普段とは違う空間です。 皆、享楽的で、 昨日や明日、苦労とか野心からも遠い、 過去とも国籍とも遠く、 酒を飲み、プールに尾入り、日光浴をして ゲームをし、パーティーに明け暮れる、 今を楽しむという、いわば、 時が止まった状態なのかもしれません。 そのような時間の島で、 強烈な過去を持った2人が出会う。 それだけでも面白い。 そして、映像のシャープさに、、 スリリングな何かを期待し そしてまた、ストーリーが、 人とは?愛とは?などを考えさせるような 深い映画になっただろうことを思うと、 なんとも、本編が観たくなる。 思えば、映画館も豪華客船と似ていますね。 過去も未来も関係ない、「今」しかない。 映画を観ている今しかない。 さて、、ムンク監督 この映画を撮るために行ったアウシュヴィッツの ビルケナウ強制収容所からの帰り、不慮の自動車事故で 亡くなりました。 何かの因果なのでしょうか? 映画としてはより、 予告編としての評価だと思ってください。

閲覧数409