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バタフィールド8

バタフィールド8

BUTTERFIELD 8

109

一人旅

3.0

E・テイラーの主演女優賞初受賞作品

ダニエル・マン監督作。 ニューヨークを舞台に、孤独な娼婦の愛と哀しみを描いた人間ドラマ。 アメリカの作家:ジョン・オハラによる1935年発表の同名小説の映画化で、エリザベス・テイラーがアカデミー主演女優賞を初めて獲得した作品でもあります。 ニューヨークで暮らす娼婦:グローリアをヒロインにして、アルコール依存症の男性:ウェストンに本気で惚れ込んだヒロインの恋の顛末と陰鬱な過去を引きずった彼女の魂の彷徨を描いたもの。少女時代の出来事が出発点となった娼婦という生き方が、ヒロインの恋と幸福の足枷となって彼女を苦しめていく様子が描かれます。相手を心から愛していても“娼婦”であるという表層的な事実が相手に誤解を与え、ヒロインの穢れない本心と愛情にさえ気づいてもらえないという悲劇が、女の孤独と哀しみを多分に帯びた作劇となっています。 主演のエリザベス・テイラーが愛と幸福を求めて彷徨うヒロインを繊細に熱演、肉付きのいいプロポーションを絶えず見せつけていますし、相手役を務めたローレンス・ハーヴェイの“酒酔い演技”も気合が入っています。

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