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バットマン フォーエヴァー (1995)

BATMAN FOREVER

監督
ジョエル・シューマカー
  • みたいムービー 63
  • みたログ 2,450

3.53 / 評価:513件

芸術性は薄まったが奇妙で興奮の大衆向けへ

  • my******** さん
  • 2019年4月2日 18時18分
  • 閲覧数 1063
  • 役立ち度 1
    • 総合評価
    • ★★★★★

前作でティム・バートンがダークファンタジーとして芸術的な世界観を作り出し批評家たちから高評価を得たが、暗すぎる内容から子供たちが離れてしまったという結果に。プロデューサーは彼を降ろさせ新たにファミリー向けへの方向転換をジョエル・シュマッカー監督に任せたという経緯がある今作。評価は落ちたものの興行成績は抜群に上がった。

芸術性をとるか大衆受けをとるか、その間にある今作は、行き過ぎる派手さをダークな要素で引き締めた作風に感じた。

まず視覚的に前作までとは全く違う。アクションシーンがかなり増え、最先端のVFXを駆使、蛍光色のようなカラフルなライトを多用、セットも色使いを意識し現実離れした豪華なものに。全編通してアトラクションに乗っているかのような刺激がある。

同時に、前作までのダークさや奇妙さも継承はされている。前作では闇を抱えたヴィランズたちの魅力が世界観を作っていたが、今作は悪役ではなくブルース自身の闇を描きダークな要素を保っている。そして音楽の力も大きいと思う。ミステリアスな曲調が多くテーマ曲の力も相まって、コミカル方面に流れそうな今作のテイストに奇妙さを足し、なんとか引き止めている。

今作の魅力はなんと言っても「サイコパスvs真面目なヤツ」や「何も考えてないヤツらvsウジウジしてる奴」の対比だろう。そのギャップが本当に奇妙で大好きだ。こんなヤツらを相手にしなければならない真面目なブルースにバットマンとしての性すら感じる。

「主役よりも悪役にスポットを」というシリーズのカラーは健在。しかし前作とは違ってヴィランズには何も同情できる闇を持たせていない。根っからのサイコパスたち。ドラマ性が薄いヴィランズだが魅力が無い訳ではない。何故なら彼らを見ているだけで楽しいから。痛快。俳優たちのお陰だ。トミー・リー・ジョーンズは良くこの役を受けたなというぐらい、キャラの背景が薄いうえに二番手という立ち位置なのだが、彼の怪演が凄い。狂ってる(笑)こっちが申し訳なくなるぐらい(笑) ジム・キャリーも彼のためのキャラと言うぐらいにハマっている。ラストの豪華なセットに映える「夜のジョギングでも安全」と語る光るスーツでの決戦。もはや演劇を見ているかのよう。バットマンが気の毒に思えるほどのフザケっぷりは面白かった。

すっからかんのヴィランズは逆にいい要素として受け入れられるものの、ブルースたちの真面目キャラの描写がいまいちだったのは残念。

ブルースとロビンが分かり合える描写がもっと欲しかった。決裂しロビンが出て行ったと思ったら、最終決戦へ出発時に突然の和解。せっかく演出した「似た者同士」の要素があまり活かされていない。もったいない。

そしてニコール・キッドマン扮する博士もブルースの闇に迫るキャラクターではあるが、キャラ自体に魅力を感じない。「お色気」というエンタメに欠かせない要素を出すための存在としか思えない。

今作は前作での哀愁や映画的芸術性は無くなったものの、奇妙な要素を別角度から強調させることで、なんとも言えない不気味で少しダークな世界観を残す事が出来たと思う。もちろんカラフルでエンターテイメント性あふれるテイストに食われてはいるが、ワクワクする要素をだす事には成功。それが子供たちの人気を戻しオモチャの売り上げにも繋がった。自分もその1人。個人的には「違う作品」として前作は傑作だと思いつつも、今作も好きだ。

詳細評価

物語
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演出
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音楽

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