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パットン大戦車軍団

伊佐山部長

5.0

犬は飼い主に似る

【感想1】 「アメリカ人の将軍の下に、ドイツ人の将校を配し、日本人の下士官とグルカ兵を組み合わせたら、世界最強の軍隊ができる」と言うジョークがあるんだが、この映画を見るたびに、このジョークを思い出す。 パットンはアメリカ人の間でも「普通じゃない人」の枠に入れられてるらしいが、私にとっては、代表的アメリカ人の一人です。(パットンの他は、ジミー・ホッファ、ジョン・スタインベックかな・・・) 【感想2】 かの悪名高い共和党の大統領、リチャード・ニクソンは、この映画がいたくお気に入りだったとか。 1972年、ニクソンは世界中がアッと驚く電撃訪中をしてのけた。迎える側の毛沢東もタイヘンである。アメリカの政治家となんか、お付き合いはゼロだったのだから。 「リチャード・ニクソンって、どういうヤツなんだ?どんな映画を好むのか?」と言う話になり、中国共産党幹部一同、「パットン大戦車軍団」をご鑑賞されたそうである。ウソのようなホントウの話。 この映画に色濃く感じられる、まるで平家物語みたいな「滅びの美学」は、この映画が公開された1970年当時、既に負けパターンにハマっていたベトナム戦争の反映だと思う。 ベトナム戦争を、にっちもさっちも行かないほどコジらせたのは民主党の大統領、リンドン・B・ジョンソンだ。ニクソンは、その尻拭いを押し付けられて、散々悪者にされた。そんなニクソンが、「戦車にまたがった黒い騎士・パットン」の、武勲詩みたいな映画にゾッコンだったとは、今思うと、なんだか笑える。 【感想3】 ジョージ・C・スコットの1980年代以降のステータスは不遇と言う他ないものだった。アメリカにおけるリベラル派の凋落を象徴しているように見えて、なんだか悲しかった。

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