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ハリーとヘンダスン一家

ハリーとヘンダスン一家

HARRY AND THE HENDERSONS/BIGFOOT AND THE HENDERSONS

111

kkk********

4.0

或る家族の対話

押入れを探っていたら、 この映画のビデオが出てきた。 あまりの懐かしさに何を探していたのかも 忘れてしまったけど。 劇場で初めて観た時、やたらと家族連れが多くて なんだか羨ましく感じた記憶があったので 「ちょっと来い」とDSに興じていた娘(8歳)を 横に座らせ再鑑賞。 以下、その模様を記す。 ちなみにこの映画の中身をなぜか知っていた妻は 我関せずとばかりに、娘が放棄したDSの画面を タッチペンで突付きだしていた。 娘「お父さん、これなんの映画?」 父「ビッグフットだよ」 娘「え?なにそれ」 父「雪男、だな」 娘「こないだ鬼太郎に出てきたヤツ?」 父「まあ、そうだ。でも、この映画の雪男は悪者じゃない。   すごく気持ちの優しい、いいヤツなんだよ」 娘「ふぅん。でも雪男って、本当にはいないんでしょ?」 父「うーん。さあ、どうだろうな…」 娘「…あっ!これ、雪男?」 父「違うよ。この人(注:ジョン・リスゴー)は立派な   役者さんだ。まずこんな顔だからいつもキ○○イの   役ばっかだけど、今回は普通のお父さん役だよ」 娘「画面、汚いね」 父「うん。ずっと昔に録画したやつだからね」 娘「DVDなら綺麗なのにね」 父「この映画はDVDで出てないんだよ、なぜか。   それに、この頃はDVD自体なかったし、映画の   ビデオが一本一万円以上もしたんだ。この頃   お父さんは貧乏だったから、好きな映画はビデオに   録画して観るしかなかったんだよ」 娘「ふぅん。貧乏って、今より?」 父「う…(無視…!)」 娘「お父さん、スゴイね。雪男、全然中に人が入ってる   感じじゃないね」 父「て言うか、なんで人が入ってる前提でモノ言ってんだよ。   素直に見ろ、素直に。こいつはただのビッグフット!   中に人なんか入ってないの、OK?」 娘「はぁい。でももしかしてお父さん、雪男信じてんの?」 父「え?…さあ、どうだろうな…」 娘「あれ?オカシイよね、今の」 父「なにが?」 娘「雪男、動物は殺しちゃいけないとか言っといて。   今、金魚食べちゃったよ。オカシくない?」 父「うん。確かに…。多分あっちの人の感覚だと、馬とか   鹿は可愛い動物でも、金魚はただ魚でしかないのかな。   最近のシーフード志向も、そこから来てるんかなあ。   まあそんなこと言ったところで、お前が納得できる訳も   ないか」 娘「テレビに映ってる人を本物と思って抱き合おうとしてる   癖に、さっきはワイドショー見ながらゲラゲラ笑ってたし。   この雪男、すごくテキトーだと思う」 父「…ううむ。子供向けと思って甘く流してたけど、80's   ファンタジーのイイ加減さは、今の子供にも許し難い程の   ゆるゆるっぷりだったか」 娘「このお母さん(注:メリンダ・ディロン)、優しいね。綺麗だし」 父「そうだな。お父さんも昔は、こんな奥さんを貰いたいって、   思ってたな」   あ…妻が無言で睨んでる。 娘「家族みんなすごく仲イイね。いつも一緒だし」 父「………。やっぱり、こんな風な方がいいと思うかい?」 娘「そりゃそうだよ」 父「(…反省…)。」   妻がDSを閉じた。 母「明日みんなで公園でも行こうか。あんた、まだ自転車   も乗れないんだし。お父さんに教えてもらいなよ」 父「…………(前言撤回。感謝の一言)」   そしてエンディング。 娘「ああ、終わった。ちょっとテキトーだったけど、   けっこう面白かった。あれ、お父さん…?   ウソ、泣いてるし!」 父「(悔しいが、どうしようもない)」 娘「お父さんもしかして、マジで信じてる?雪男」 父「悪いか!いてもいいだろ!」 とりあえず、 平和なファミリーに、オススメの一本です。

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