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パリジェンヌ

パリジェンヌ

LES PARISIENNES

101

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5.0

パリ。素敵なみやこ

パリジェンヌ。意味はパリの女。 この語は定かな意味を持っていないが(色んな女がいるもので)、ひとつ言えるのは純情であるということ。四人の女のエピソードがこの映画では語られる。 どれも恋の顛末であるが、とてもロマンティックでおおらかで、自然なスタイルの恋だ。 パリジェンヌというとすり切れた恋の練達者たちをイメージしていたが、それは間違いだった。この映画が表しているのは、人生と恋に一途な女性たち。 人生を楽しもう、恋をしよう。それだけで重たくはないのだ。 4人のエピソードがオムニバス形式となっている今作。通常の構成ではないから、手が出にくいかもしれない(実際ぼくもそうだった)、しかしそれではもったいない。かなり質の高い映画であることは断言できる。 パリはハリウッドではない。ハリウッドは運命の恋だ。しかしパリは美しく自然な恋が奏でられる。この先もっといい人がいたらどうなるかわからない。それをパリジェンヌは否定しないだろう。世界で愛しているのは君だけだ! そんなことをいう男は登場しない。ゴー、アメリカ。パリはパリで気ままにやるというのだ。 なら浮気性なのか、そうではない。次から次へと男を替える女は登場しない。その逆も同様だ。わかるのは、常に今に真剣だということ。今あなたに首ったけ。でも未来はどうなるかわからない。だからちゃんとしていてね。ということ。 それが人生でなくて何だろうか? この映画は全体的にコメディ調になっていて、重苦しさがなく、おもしろおかしいエピソードが楽しめるが、本当の楽しみはやはりロマンティックさだ。 「運命の恋」じゃなくて、「運命の恋みたい」でいいじゃないか。明るく前向きで、楽しく人生を送っている女たち。 ぼくもこんな女性たちに会ってみたい。まずは変な固定観念を捨て去るところから始めようじゃないか。この映画は恋の手ほどきにちょうどいい。人間を愛することのできるいい映画だ。

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