マイノリティ故の孤独感
- soc***** さん
- 2016年3月2日 23時19分
- 閲覧数 911
- 役立ち度 2
- 総合評価
「死んでいることの心地よさに気づいてしまった」ハロルド。彼は狂言で自殺を繰り返し、他人の葬式に参列するのが趣味という非常に稀な性質を持つ青年。一方、度々葬式で出会うハロルドと気が合い、距離を縮めていくのが齢80を間近にした老婆、モード。彼女は他人の葬式に参列する他にも、当然のように車泥棒を行い、時には街路樹を引っこ抜いてこれまた盗んだトラックで森まで植えに行くような破天荒な人間。
人それぞれ作品に対する着眼点や感じ方はあると思うのですが、私はこの二人の共通点であるマイノリティな性質と相反する性質が今作の面白さや一部からカルト的な人気を誇っている理由だと思います。
多分、この映画が嫌いな人は居るでしょうし、それは全くおかしなことではないと思います。なんせこの二人の行いは世間では不謹慎だとか犯罪に当たる行為な訳ですから。ごもっともです。
しかし、私はハロルドの「あなたしかいないんだ」という台詞が分からなくもないしむしろ同情的になってしまうのです。
最後の霊柩車を崖から落としたシーンは何を意味するんでしょうね。死への羨望を断ち切ったとか、色々考えられますね。
詳細評価
イメージワード
- ファンタジー
- 切ない
このレビューは役に立ちましたか?