「サンセット大通り」のミステリーロマン版
- bakeneko さん
- 2008年11月26日 21時08分
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- 総合評価
ハリウッド女優の伝説をミステリー仕立てでロマンたっぷりに描いた、晩年のビリーワイルダーの最後の傑作であります。
喜劇と人間描写の天才であるルビッチの直弟子であり、後年の代表ジャンルが人情喜劇であったワイルダーですが、この人はシリアスドラマ、ミステリー、アクション等多くのジャンルを器用にこなす職人(アルチザン)でもありました。
本作は喜劇ではなく、「サンセット大通り」と双璧をなすハリウッド内幕ものであり、ある“謎解き”を軸に“古き伝説の時代の映画王国”を感慨たっぷりに描いたロマンに満ち溢れる映画であります。
そして、「サンセット大通り」同様ゲスト出演者の贅沢さも見どころであり、劇中に散りばめられたセリフがまた作者の心情を吐露して、観る者に膝を打たせます。
音楽は懐かしやミクロス・ローザで、この映画の雰囲気にぴったりです。
鑑賞後“本当の映画”の魅力を満喫した感覚に、溜め息をつかせられる作品であります。
ねたばれ?
或る程度1930-40年代の映画の基礎知識があった方がより楽しめますよ。
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