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必死の逃亡者 (1955)

THE DESPERATE HOURS

監督
ウィリアム・ワイラー
  • みたいムービー 10
  • みたログ 111

4.29 / 評価:30件

一人の父親として取るべき行動とは?

  • 一人旅 さん
  • 2015年10月3日 22時47分
  • 閲覧数 425
  • 役立ち度 3
    • 総合評価
    • ★★★★★

ウィリアム・ワイラー監督作。

3人組の脱獄犯によって家に押し入られた家族が味わう恐怖を描いたサスペンス。
本作の魅力は、家族の命を守り切るために父親が取る行動を至極現実的に描いた点にある。そうした意味では、ジャンルはまるで違うが『宇宙戦争』でのトム・クルーズ扮する父親の姿と被るところがある。凶悪な脱獄犯の隙を突いて銃を奪って射殺・・・なんて『96時間』で娘を誘拐されたリーアム・ニーソンばりに劇的で無鉄砲な行動はしない。あくまで、脱獄犯に家を乗っ取られた際に考え得る“リアル”な父親の行動を描いているのだ。そのため、父親が取る行動には妥当性があり一層共感してしまうし、もし自分だったらどう行動するか?考えながら観ることもできる。「凶悪犯を今すぐ仕留めないと新たな犠牲者が増えるぞ!」の捜査官の発言に対し、「そんなことはどうでもいい。今は妻と子どもの命を守ることが全てだ。」の父親の返答には、社会的なヒーローとしての父親像を意識せず、一人の父親としての嘘偽りのない本心が曝け出されている。それはもちろん、自分の家族さえ助かれば他人がどうなろうと関係ない、という利己的で独善的な考え方だと安易にジャッジすべきでないし、父親の発言は考える間もなくごく自然のことだと分かる。
家族を守る父親を演じたフレデリック・マーチが好演。脱獄犯に対し何もできないもどかしさに思わず震えた表情が抜群に上手い。脱獄犯の中では脳筋キャラ全開の大男の危なっかしさにヒヤヒヤさせられたが、脱獄犯のリーダー的存在を演じたハンフリー・ボガートが見せる、冷静沈着な言動の中に見え隠れする本性の方が遥かに恐ろしかった。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • パニック
  • 恐怖
  • 勇敢
  • 絶望的
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