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ひまわり (1970)

I GIRASOLI/SUNFLOWER

監督
ヴィットリオ・デ・シーカ
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4.25 / 評価:708件

善人善意が織りなす戦争の悲劇を描いた名作

  • hoshi595 さん
  • 2019年2月19日 23時14分
  • 閲覧数 901
  • 役立ち度 4
    • 総合評価
    • ★★★★★

戦争の悲劇を描いた映画は多い。多くは帰らぬ人となる死別。また帰還しても激しい戦争の後遺症に悩まされたり、行方不明や誤った死亡通知で人生が狂わされたり、過酷な人生が浮き彫りになる事には変わらない。しかし、本作品の悲劇は誰も責めを負う人物もいない純粋な戦争によるものだけに深く心を揺さぶられる。

物語は、第2次世界大戦終結後のイタリアから始まる。ソ連戦線へ送られた夫が帰らず現地を訪ねて探そうと決意する妻がいた。監督は「昨日・今日・明日」や「ああ結婚」でも、本作品の主役であるマルチェロ・マストロヤンニやソフィア・ローレンとコンビを組んだヴィットリオ・デ・シーカ。

フェデリコ・フェリーニ監督の「甘い生活」や「8 1/2」で一躍有名になったマルチェロ・マストロヤンニは、甘いマスクでプレイボーイ風の役が得意だが、本作品の人間味溢れる役で二枚目だけの俳優ではないことが分かる。「カサンドラ・クロス」でも熱演のソフィア・ローレンは「ひまわり」が代表作と言える程いつまでも心に残る演技を披露している。

題名にもなっている「ひまわり」は映画でも重要な役割を背負っている。画面一杯に広がる”ひまわり畑”はソ連(当時)で撮影されたものだが、その大地は美しい花に覆われた悲しみの地でもあった。また映画音楽の巨匠ヘンリー・マンシーニによる主題歌がその美しい光景と重なると、涙無しにはいられず悲しみが湧き出るのを止められなくなる。

そして、もう一人の立役者がリュドミラ・サベーリエワである。「戦争と平和」と言えばオードリー・ヘップバーンが有名だが、ソ連製作「戦争と平和」は4部構成で上映時間6時間半超の超大作。その主役に抜擢されただけあって、本作品の自然な演技はまぶたの奥に焼き付いて一生離れそうもない。

何度見ても感動がすたれない映画。哀しい物語なのに何度も見られる映画。
それは、善き人だけが織りなす人間ドラマの結晶であり、深い愛が交差して起こった悲劇だからに他ならない。物語も演技も映像も音楽も、三拍子も四拍子も揃った映画であり、これぞ不朽の名作と言って良い作品である。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • 泣ける
  • 悲しい
  • 勇敢
  • 知的
  • 絶望的
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