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100万ドルの血斗 (1971)

BIG JAKE

監督
ジョージ・シャーマン
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3.33 / 評価:6件

マカロニを意識している。

ハリウッド西部劇が
だんだんダメになる中で作られた西部劇。

70年代前半は西部劇の断末魔といってもよい。
80年代になると西部劇は一切なくなる。
本当に一切なくなる。

なぜかは簡単。飽きられたからだ。

何を見ても西部劇はジョン・ウェインばかり。
以前はかなり大勢の西部劇役者がいたが、
どんどん死んだり、海外に行ったり、
別のジャンルに行ったりして残ったのは
ジョン・ウェインだけになった。コレが60年代後半。

人々はイタリアに西部劇を見出した。
やはりアメリカ人には
西部を求める開拓者精神があったのであろう。
マカロニのおかげで何とか70年代まで西部劇は持った。

しかし、
そのマカロニも半ばモンド映画と化し、
アメリカ人は国内に目を向ける。
するとそこにいるのは30年代からずっといるウェインだけ。

80年代になると世代交代し、
ロック・ミュージカルや中身スカスカの青春映画が大流行。
西部劇は一切なくなってしまうのでした。

チャンチャン。



かなしい・・・。
西部劇が廃れたのはジョン・ウェインのせいだなんて
(あくまで私の見解です)。

そんな中で作られた今作。
あらゆる実験的試みがなされております。


まずオープニング、
7分間も悪党共がどういうやつなのかということを、
いちいち説明してくれます。
この悪党はあらゆるマカロニの悪党を組み合わせ、
悪党の見本市のようになっているのです!

インディアンとの混血(ボロンテの役どころ)、
元大悪党(新・夕陽のガンマン)、
兄弟(荒野の用心棒)、
スコープライフル(さすらいの一匹狼)、
ブレガ並みの巨漢(まんまブレガ)、
騎兵隊崩れ(あまりにもありがち)、
南部貴族崩れ(一ドル銀貨)などなど。

ここが一番面白い。

しかももっと面白い事に、
ここで散々名前と経歴を説明しているにもかかわらず、
一回もセリフ無しで出てきた瞬間に撃たれる悪党がほぼ半分。

なぜここで悪党たちを活かせなかったのか!


それは勿論、
主役はジョン・ウェインで、
ジョン・ウェイン以外で目立つ奴や、
ジョン・ウェインが目立たないような話にしたら、
ジョン・ウェインが目立たなくなってしまうからである。

これは

『ジョン・ウェインの、ジョン・ウェインによる、ジョン・ウェインのための映画』

である。
事実、ジョン・ウェインの息子、
パトリック・ウェインが準主役で出てきている。




ま、
それは置いておいて次の実験ポイント。
1910年代の西部劇である。
電気は通っているし、車も走っています。
馬の代わりにオートバイで走ります。な
んか新しいですよね。

しかし、
バイクは『夕陽のギャングたち』と被っていますし、
西部に車が走っているのはほぼ当たり前です。
『シマロン・60年版』の頃からやってます。

その上ジョン・ウェインが
「西部は馬じゃねえとだめだ!坊やはクルマで遊んでな!!」

的なことを言うもんだから、
自動車は出てきたそばから全滅。
バイクも爆発、結局馬。

確かに、
ジョン・ウェインのような体系の人がバイクに乗ったら
あんまりカッコよくはならないでしょうが、
映画の設時代背景を
始の40分で全部取り払うと言うのはいかがなものでしょうか?


後半は完全にいつものペースで回っている。





前半は面白いし、
出てくるキャラもいいですが、後半はどうも・・・。

西部劇を倦厭する世代はジョン・ウェインの西部劇を
全ての西部劇と思っているからではないでしょうか?
のんびりと、かつ、広大な雰囲気。
私も嫌いではないのですが、あまりにも一辺倒です。

それに、他にもいい西部劇はありますし、
中には他に類を見ないほどのものもあります。
やはり他の西部劇のほうが面白いかな?


一見の価値はあることにはあるんですよ。

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