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ビリディアナ (1960)

VIRIDIANA

監督
ルイス・ブニュエル
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  • みたログ 86

4.09 / 評価:45件

硬骨漢 ブニュエル の痛烈な皮肉。

  • Kainage_Mondo さん
  • 2015年12月6日 18時37分
  • 閲覧数 857
  • 役立ち度 4
    • 総合評価
    • ★★★★★

B D で鑑賞。1961年 スペイン映画。ルイス・ブニュエル監督 ( 以下敬称略 ) 作品であり カンヌ国際映画祭でパルム・ドールを受賞した “歴史的傑作” なのであ~る。カンヌのパルム・ドールは相当以前から変だが、この頃はまだ威信があったのだろうかね。

さて本作。90分 の尺であるのに 長く長~く感じたことは事実だ。まず観客を掴まねば~等という邪心をもって話を組み立てたりしない。その潔さね ! 地道にエピソードを積み上げてゆく訳だが、ブニュエル監督の作品でお馴染みの フェルナンド・レイ が活躍する前半は、少々変態的な匂いが楽しいものの そこ止まり。本作の本領発揮は、彼の退場したあとだった。

ビリディアナ ( シルヴィア・ピナル ) は修道院仕込みの発想で、ひと握りの貧しく障害を持った人々を屋敷の一角に招き入れ、憩いの場所を提供しようとする。さ~ そこからの面白いこと ! カトリックを何と心得る~ これは冒涜だ~ ! という怒声が聞こえて来そう ( 笑 )。

泉を掘り当てようとしたら湧いたのは汚泥だった。誠意を尽くせば誠意を返してくれるだろうと云う見込みの甘いこと。現実社会はそんなものじゃないよ ! という痛烈な皮肉の釣瓶打ちだった。

映像的に印象に残ったのは、1 ) 農園を復活させようという工事のシーンと、件の連中と共に敬虔な祈りを捧げる ビリディアナ のシーンを、カットバックで執拗に見せた所。 2 ) ダイニングルームでの乱痴気騒ぎのさなか、偶然を装いながら 『最後の晩餐』 の構図をつくらせ、それでは動かないでね~と写真を撮る体で 女がスカートをまくり性器をそっちへ向けて突き出した ( らしい ) シーン。これなど、茨の冠を焚き火に放り込むにも増して “冒涜的” なシーンではなかったか ? ? スペイン国内で長らく上映禁止だったのも頷ける所業 ( 笑 )。ブニュエル監督 の硬骨漢振りが偲ばれる。

敬虔な ( 頭の固い ) キリスト教徒の素晴らしい美女より、俗世に塗れて ( まみれて ) いてもそこそこの 見てくれ で善良な女性の方が幸せを掴めるかもね~ とまで言ってますからね ・・・ 凄いです。

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物語
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音楽

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