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拾った女 (1953)

PICKPOCKET/PICKUP ON SOUTH STREET

監督
サミュエル・フラー
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4.33 / 評価:6件

サミュエル・フラーの傑作!

  • 一人旅 さん
  • 2016年1月19日 15時43分
  • 閲覧数 773
  • 役立ち度 5
    • 総合評価
    • ★★★★★

第14回ヴェネチア国際映画祭サン・マルコ銅獅子賞。
サミュエル・フラー監督作。

機密情報の入ったマイクロフィルムを盗んでしまったことで、共産国の陰謀に巻き込まれていくスリの男・スキップの姿を描いたサスペンス。
スリリングな展開が魅力的な作品で、ヒッチコックのスパイ物のような緊迫した雰囲気がある。
スキップは地下鉄専門のスリ。その手口は鮮やかだ。遠くから少しずつ標的に近づき、新聞紙で手元を巧みに隠しながらカバンから目当ての品だけをスッていく。繊細な手元の動きとは対照的に、開けたカバンを元に戻す際には電車が大きく揺れる瞬間を利用するという大胆さ。何も知らない標的の表情のアップとスキップの手元のアップが圧倒的な緊張感を生んでいる。
スキップは前科三犯で警察をはじめ国家権力を毛嫌いしている。マイクロフィルムを渡すよう捜査官から命じられても頑なに拒否するのだ。だが一方で、共産国と敵対する母国アメリカに対する愛国心も確かに存在する。男の意地と愛国心の狭間で葛藤するスキップの姿が印象的だ。
そして、マイクロフィルムの持ち主の女・キャンディとスキップのロマンスも本作の見どころだ。キャンディの行動がスキップに愛を芽生えさせ、自身の愛国心を確信させるための原動力となっていく。マイクロフィルムを奪還するため、卓越したスリのテクニックを活用した独自の戦い方を見せるスキップ。序盤と終盤でスリの目的がガラリと変わってしまう対比的演出が鮮やかで素晴らしい。私欲のためでなく、母国と愛する女のために死力を尽くすスキップの勇姿が感動的でかっこいい。一人の女との出会いがスリの生き方を根本から変えていくのだ。
ロマンスとサスペンスが見事に融合したサミュエル・フラーの傑作。

詳細評価

物語
配役
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音楽

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