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桃色(ピンク)の店

桃色(ピンク)の店

THE SHOP AROUND THE CORNER

97

一人旅

5.0

オリジナルも文句なしの傑作!

エルンスト・ルビッチ監督作。 クリスマス前のブダペストを舞台に、相手が文通相手だと気づかずに同じ小売店で働いているクラリクとクララの恋の行方を描いたラブコメディ。 トム・ハンクス&メグ・ライアン共演の名作ラブコメ『ユー・ガット・メール』のオリジナル作品で、本作はメールではなく文通で相手とやり取りする。 何より脚本が素晴らしい。ジェームズ・スチュワート扮するクラリクとマーガレット・サラヴァン扮するクララは上司と部下の関係。決して仲が良いとは言えない。クララはクラリクの偉そうな態度が嫌いな様子で、クラリクもクララを生意気な小娘だと思っている。だが、実は二人はお互いの文通相手。表面上のクラリクとクララは犬猿の仲だが、気付かないところで二人の心は随分前から通じ合っているという可笑しみ。文通を介して、男女間の心のすれ違いを楽しく鮮やかな演出で魅せている。 また、一緒に働く他の仲間たちとの交流や、小売店のボスを中心に展開するちょっとした事件も描かれていて単純明快なストーリーながら見どころが多い。クラリクとクララ以外の人物も魅力的で、心配性の初老店員や見習い店員・ペピの行動や発言に笑ってしまうこともしばしば。店員に昇格したペピが、ボーナスを貰った新人君に対して“(金額が)多すぎだな”と偉そうに話す姿は最高に笑えた。 そして、クリスマスイブに迎えるクライマックスは感動的で心温まる。最近の映画だとここまで明るく分かりやすく、誰も不幸にならない結末にはなかなか出会えないのではないだろうか。 みんな幸せハッピーエンド・・・それでいいんです!寒いのは雪の降っている外だけで十分! ボスに新人君に他の仲間たち、そしてもちろんクラリクとクララも、全員の心は温かい気持ちと幸福で満たされる。 エルンスト・ルビッチの作品は人間味があって温かい。フランク・キャプラが好きな人なら間違いなくハマるはずだ。

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