レビュー一覧に戻る
フィアレス

フィアレス

FEARLESS

122

すけきよ

4.0

ネタバレ生きていることって何?

生き残ったことが信じられないのだろう。 墜落寸前に、一人ぼっちの少年の隣に座ったときに、既にかれは「死」を意識していた。 なのに、気がついたら子供とともにぴんぴんしている。 席替えをしなかったら、かれは友人とともに死んでいたのだ。 彼はまだ、自分が生き残ったことを信じられないでいた。 胸の下にはキリストが「ロンギヌスの槍」で突かれたところに同じ傷があった。 アレルギーのあるはずの「苺」も食べられるようになった。 多分彼は、イエスと同じく「メシア」みたいなものになったと感じたのではないか? 「人間」でなくなった? 「人間」もしくは「死」を超えてしまった存在になった彼は 家族から離れ、同じ事故の生存者である人妻の支えとなろうとする。 そのためには、命を懸けても死ぬことはない。 いや、むしろ、その生存者に自分と同じ匂いも感じたのだろう。 そして、二人で遠いところへ行こうとした。 しかし、人妻は彼のおかげでショクを乗り越えるとともに 「人間」に戻っていった。 だから彼の元を去ったのだ。 一連の彼の行動は、事故による精神的ショックによるものだ。 確かに他人を癒すことは出来たが、自分自身の存在が不確実になり混乱した。 そんな彼を現実に戻すきっかけをくれたのは 実の子供の「父をたたえた新聞の切り抜き」であった。 父のことを愛する息子。 その時、苺を口にする。これは何故か今度は禁断の木の実だった。 夫を愛する妻の必死の治療に意識を取り戻す彼 夫のことを愛する妻 何もかも現実の「人間の世界」に戻ってきた彼 生きることは、まず身近な愛すべき人間と普通に幸せに暮らすことだ。 これを神が与えてくれたのだ。 ちょっと解りにくい映画だったので、感想と推定を書いてみました。 粛々と進む、奥の深い映画ではないでしょうか?

閲覧数539