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フィアレス

フィアレス

FEARLESS

122

ham********

5.0

ここに生きている

平成2年のタイ1週間の修学旅行だった。 親に監視もされずエンジョイ×5を満喫した友達。 ホームシックにかかった友達。 楽しかったはずの旅行が病気で過ごした友達・・・・・。 思い出をたくさんバッグにつめて帰路につく8時間だった。 飛行機というより高所恐怖症はかならず一人はいる。 こういう子には何のいたずらなのか 恐怖がふりかかるシナリオが作られているらしい。 エンジン音の方が勝っているはずなのに突然“ボンッ!!!”と大きな音がした。 右翼横、窓側だった友達が 『ねぇ、ねぇ 羽ってさ 火を吹いてなんか飛んでいくもの?』と・・・・・。 「そんなことってな・・・い」と言う間もなく 新人と思われる乗務員がすぐにパニックを見せ、 またしても友達の恐怖のシナリオは追いつめる展開となった。 片付け途中のトレイを目の前で全部落としてしまったからだ。 間もなく機体は左に傾き、透きとおったブルーのサンゴ礁の海が こんなにも下を向かなくてもみれるのか?と考え… 泣いている友達の手を握り「落ちたらサメに喰われちゃうのかなぁ」と そんなことが先に巡っていた。 絶叫マシーン化した機体はなんとか香港に緊急着陸をすることができ 空港の緊急待機所に一機分の人たちが缶詰状態で溢れ返ったが、 それでも皆の顔は取り戻した・・・・・。 誰しもが“死”を考えていたがこんな場所でも“生”を実感するために 言葉が通じない外国人であっても抱き合ってお互いのぬくもりを確かめ合った。 【 生きているんだ 】 この作品で再びフラッシュバックすることになったが 「まだ寿命でなかったんだ」とマックスが自分の生命力の強さを試してしまう気持ちは、 生きてしまった苦しみなのか、死ぬことがないのだと有頂天となりたいか、 せっかく生きられたのだから大切にして欲しいと周囲は願うが、 彼のどうしようもない葛藤が観ていて胸苦しくなる。 なんとなく訳のわからなさに妙に心が惹かれてしまう“何かがひっかかる”作品。 ただ、シーンの並べ方が匠にできているためラストシーンは感動。 神秘さを求めながら魂を揺さぶって観ると生きている幸せが実感できる。 オススメ度    92%  (100%tyu)

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